この記事では、「ジェミーナ」の効果やヤーズとの違いについて解説するよ!
「ジェミーナの効果について知りたい」
「ジェミーナの副作用って何があるの?」
ジェミーナは、超低用量ピルで避妊を目的としたピルとは異なり、月経困難症や子宮内膜症の治療を目的として処方されることもあります。
この記事では、ジェミーナの「使用目的」「正しい服用方法」「メリット」などを解説します。そのほか、ジェミーナと比較されることの多いほかの超低用量ピルとの違いについても解説しているので、「どれを処方してもらえばいいのかわからない」とお悩みの人はそちらも参考にしてみてください。
・ジェミーナの3つの効果
・ジェミーナの副作用
・ジェミーナとヤーズの3つの違い
・ジェミーナの購入方法
・ジェミーナに関するよくある質問と回答
ジェミーナとは?
ジェミーナは主に「月経困難症」「子宮内膜症」の治療で処方されます。2018年に厚生労働省に新薬として承認され、国内に流通しはじめました。ほかのピルと比べるとまだ新しいピルのため、初めてジェミーナの名前を聞いたという人もいるでしょう。
ジェミーナを服用するとホルモンバランスが変わり、排卵を抑制します。月経による痛みを軽減する効果が期待できるので、PMSでお悩みの人に処方されることが多いようです。
とくに月経困難症の女性の多くは悩みを抱えており、通常の生活ができないこともあるのではないでしょうか。下腹部痛や吐き気、頭痛やイライラ感に悩んでいるのであれば、一度ジェミーナの服用を検討してみてみるのも良いでしょう。
ジェミーナは、「月経困難症」「子宮内膜症」の治療で使うのを覚えておこう!
ジェミーナの基本情報
LEP錠剤であるジェミーナは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲスチン)の有効成分が配合されています。
「卵巣からの排卵」「子宮内膜の増殖」「痛みの原因」を抑制し、月経による痛みを軽減します。痛みが軽くなるだけでなく、出血量も少なくなります。
月経困難症は外見からはわかりづらく、体調不良を理解してもらえないことも多いでしょう。また、月経中の痛みのなかには子宮内膜症が隠れていることもあり、早期発見、早期治療が必要になることもあります。
メリットの多いジェミーナですが、副作用が出てしまうこともあります。万が一副作用が出てしまっても対処できるように、正しい服用方法だけでなく、対処法も知っておくと良いでしょう。
ジェミーナの副作用については後で解説するよ!
ジェミーナの服用方法
ジェミーナには、21錠シートと28錠シートの2種類があります。1シートの錠剤の数が異なり、飲み方が違うので注意しましょう。一周期を84日とし、28錠シートを2回服用後、21錠シートを服用します。77日間は毎日服用し、7日間は休薬期間です。
通常の低用量ピルは21日連続で飲み、7日間の休薬期間があります。休薬期間に子宮内膜が剥がれ落ち、生理が始まります。ピルは通常、飲み続けている間は生理がこないため、ジェレミーナは28日周期の低用量ピルよりも生理の回数が少ないです。
ただし、ジェミーナには28日周期の服用方法もあります。28日周期は、21錠シートを毎日飲み、7日間の休薬を行う方法です。自分の月経周期について詳しく知りたいという人は、かかりつけのクリニックで相談するようにしましょう。
初めての服用では、月経の1日目〜5日目に飲みはじめる必要があります。万が一飲み忘れてしまったら、次の日から通常通り飲むようにしましょう。1日に2錠以上服用する必要はありません。飲み忘れが多くなると、不正出血の可能性が高まるため注意が必要です。
飲み忘れたからといって多く服用するのはダメだよ!
ジェミーナの3つの効果
低用量ピルはいくつか種類がありますが、それぞれ効果が異なります。そのため、低用量ピルを選ぶうえで、どのようなメリットがあるのかを知っておくことが重要です。ジェミーナには、大きく分けて3つの効果があります。
- 不正出血が少ない
- 生理周期を調整できる
- 保険が適用される
ジェミーナの効果について詳しく解説していくよ!
不正出血が少ない
低用量ピルは、不正出血が起こることも少なくありません。その反面、ジェミーナは子宮内膜抑制作用が強いため、不正出血が少ない傾向にあります。
そのため、血栓症のリスクが低く、より安全に服用したいという人に選ばれやすいのが特徴です。ジェミーナは不正出血の量が少なく、下着の汚れも少しで済みます。ここでの不正出血とは、休薬期間以外に起きる出血のことを指します。
生理周期を調整できる
ジェミーナは77日連続で服用し、7日間の休薬期を作ることで一周期84日とします。月経は休薬期である7日間にくるため、生理周期を調節可能です。
また、28日周期での服用も可能なので、自分のライフスタイルや予定に合わせて調節できるメリットがあります。
保険が適用される
ジェミーナは保険の適用対象です。「月経困難症」「子宮内膜症」の治療は保険が適用され、3,000~4,000円ほどの価格となります。
ただし、2023年5月時点では、ジェミーナのジェネリック医薬品(成分が同じだが販売元が違うため、安価で購入できる)は販売されておりません。そのため、ほかの低用量ピルと比べて価格が少し高めです。
保険が適用されるのは大きなポイントだね!
ジェミーナの副作用
通常の低用量ピル同様、ジェミーナにも副作用が起こる可能性があります。副作用は飲みはじめてから1〜2ヵ月頃に出やすいのが特徴です。
飲みはじめ1〜2ヵ月は服用初期で、症状としては胸の張りや下腹部の痛み、頭痛や吐き気、休薬期間以外に起こる不正出血が挙げられます。
乱れてしまったホルモンバランスを強制的に変えるため、副作用が起こります。通常であれば、副作用は2〜3ヵ月ほど飲み続けると収まっていくことがほとんどです。
ただし「長期にわたって症状が続く」「症状がひどいと感じる」場合は、かかりつけの医師に相談してください。また、不正出血がある人は、おりものシートや生理用ナプキンを使用しましょう。
頻度は少ないものの、低用量ピルには血栓症が起きる可能性もあります。ジェミーナにおける血栓症には2種類あり、「深部静脈血栓症」「肺塞栓症」が挙げられます。
深部静脈血栓症は足などの静脈にでき、腫れや痛みが見られるでしょう。肺塞栓症は、静脈にできた血栓が移動し、肺の血管が詰まる原因となり、息切れや胸の痛みを引き起こします。
「激しい頭痛」「視力障害」「しゃべりにくさ」「息切れ」「手足の痛み」などが見られる場合、血栓症の疑いがあります。血栓症が疑われる場合、医師に相談してください。
また、「嘔吐」「しびれ」「ほてり」「体を動かせない」などの症状が出ている場合は、すぐに服用を中断し、医師に相談するようにしましょう。
低用量ピルにはさまざまな種類があり、いずれも副作用が起きる可能性があります。また、体に合う合わないといった問題もあるため、ジェミーナが合わない人もいるでしょう。
そのため、飲み続けても副作用がなくならないのであれば、別の低用量ピルに変更することも検討してみることをおすすめします。
ほかにもジェミーナの副作用についてしっかり理解しておくことが重要だね!
ジェミーナとヤーズの3つの違い
ここでは、ジェレミーナとヤーズの「薬の効果」「含まれる成分」「服用方法」について解説します。低用量ピルを初めて服用する人、どれを処方してもらっていいかわからないという人は、ぜひ参考にしてみてください。
ジェミーナとヤーズは何が違うのかそれぞれみていこう!
薬の効果
ジェミーナとヤーズの大きな違いとして、服用した際の「効果」が挙げられます。どちらも月経困難症を治療する薬ですが、ジェミーナは子宮にできる内膜の厚みを抑える効果があり、不正出血が少なく、血栓症のリスクも低いです。
一方ヤーズには利尿作用があるため、むくみが少なく、にきびの改善効果も期待できるとされています。
含まれる成分
ジェミーナとヤーズには、いずれもエストロゲン(卵胞ホルモン)、プロゲステロン(黄体ホルモン)が配合されています。
しかし、ジェミーナとヤーズでは黄体ホルモンとして含まれる成分が異なるのです。ジェミーナには「エチニルエストラジオール(卵胞ホルモン)」「レボノルゲストレル(黄体ホルモン)」、ヤーズには「エチニルエストラジオール(卵胞ホルモン)」「ドロスピレノン(黄体ホルモン)」を含んでいます。
含まれる黄体ホルモンの成分が違うため、結果として薬の効果にも違いが出るといえるでしょう。
服用方法
ジェミーナとヤーズの違いとして、薬を飲む日数が挙げられます。28日周期の場合、ジェミーナでは21錠シートを処方。
一方、ヤーズでは24錠シートを毎日服用し、4日の休薬期が設けられます。また、ヤーズは連続で「最長120日間」服用し、「4日間」休薬期を設ける飲み方も可能で、月経を約4ヵ月に1回のペースに抑えられます。「最長77日間」服用し、約3ヵ月に1回の月経があるジェミーナと異なります。
ジェミーナの購入方法
ジェミーナには保険が適用されるので、約2,500円ほどで購入できます。購入はクリニックのみで、オンライン診断での購入はできません。
なかにはピルの取り扱いのないクリニックもあるので、受診前にピルの取り扱いがあるかを確認しておきましょう。
ジェミーナとほかのピルについて比較してみよう!
ジェミーナとほかのピルとの比較
ピル名 | ジェミーナ | ヤーズ | ルナベル | トリキュラー |
製薬会社 | ノーベルファーマ株式会社 | バイエル薬品株式会社 | ノーベルファーマ株式会社 | バイエル薬品株式会社 |
世代 | 第二世代 | 第四世代 | 第一世代 | 第二世代 |
成分 | レボノルゲストレル(黄体ホルモン) | ドロスピレノン(黄体ホルモン) | ノルエチステロン(黄体ホルモン) | レボノルゲストレル(黄体ホルモン) |
種類 | LEP | LEP | LEP | OC |
費用 | 約2,500円 | 約2,000円 | 約1,300円 | 約2,500円 |
ジェミーナについてのよくある質問
ジェミーナを服用するにあたって、疑問があるという人もいるでしょう。ここでは、ジェミーナについてよくある質問について解説しています。
ここに載っていない疑問は、直接医師に質問するようにしよう!
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ジェミーナで避妊できますか?
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ジェミーナは超低用量ピルですが、避妊効果を確かめる臨床実験が行われておらず、避妊効果については立証されていません。そのため、避妊を目的とした使用は避けましょう。
避妊におすすめなピルについては以下の記事にまとめてあるよ!
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ジェミーナを飲み忘れた場合はどうしたらいいですか?
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ジェミーナは毎日服用するものですので、飲み忘れてしまうこともあるでしょう。しかし、飲み忘れてしまったからといって、1日に2錠以上飲むのはNGです。1日に1錠を必ず守り、気づいた段階で飲むようにしてください。
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ジェミーナを飲んだら生理の回数は減りますか?
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ジェミーナは通常の低用量ピルとは違い、服用期間が長いです。稀に出血が起こることもありますが、生理回数を減らせます。また、出血がある場合でも、飲み続けることで徐々に月経の回数が減ります。
ジェミーナの効果を理解して正しく服用しよう
ジェミーナを処方してもらう際は、効果と副作用、正しい服用方法を理解しておきましょう。厚生労働省に承認された薬ですので、基本的には問題なく使用できます。
しかし、なかには副作用が起きてしまうケースもあるため、服用の際は説明書を読み、必ず医師の判断に従ってください。また、ジェミーナの処方には必ず医師の処方箋が必要です。
そのため、ジェミーナが気になっているという人は、かかりつけの産婦人科で相談してみてください。
ジェミーナを服用するか悩んでいる人は、ひとまず医師に相談してみてね!