最近HSPという言葉をよく耳にすることがあるかと思います。
HSPは病気ではなく、人よりも物事に敏感な人のことを指します。うつ病などと混同されがちですが、HSPは病気ではなくその人の気質を指します。
この記事ではHSPがどういうものなのか、特徴や原因、HSPが原因で起こるトラブルの解決法などを紹介していきます。
HSPとはどんな気質のこと?
HSPとは、「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の略で、感受性がとくに高い人たちのことをいいます。
HSPの人は、環境の変化や刺激にとても敏感で、音や光、匂い、感情などに特に敏感に反応します。深く考えることが得意で、物事の意味や感情に興味を持ち、内向的です。共感力が高く、他人の感情や要求を理解しやすい特徴もあります。
ただし、刺激が強い場合は過敏になり、騒音や混雑が不快に感じてしまうことがあります。情報処理に多くのエネルギーを使うため、刺激の多い日常で疲れやすい一面もあります。
このようなHSP気質の方が感じている「生きづらさ」は耐えればいいわけではなく、きちんとした対処法を見つけることで、その生きづらさによる辛さを和らげることができます。
HSPになる原因は?生まれつき?
- 緊張しやすい人
- 一人の時間が好きな人
- 小さい頃に「人見知り」と言われたことがある人
HSPの気質は遺伝や環境によって引き起こされるものとされています。
遺伝的な要因は、HSPの気質が親や祖父母から遺伝されるもので、HSPの人の子供もHSPになりやすいと言われています。
小さい頃の環境もHSPの形成に影響を及ぼすことがあります。過保護な環境や、ずっとひとりで遊ばなければ行けない環境では、感受性が高まることがあるとされています。一方で、強い光や大きな音などのストレスが続く環境は、HSPの人にとって負担となってしまいます。
また、大きなショックやトラウマもHSPの原因になり、日常生活で急にトラウマを思い出して苦しくなったり、万が一の状況を考えすぎたりしてしまうこともあります。
HSPの特徴は?
HSPの特徴は、刺激に対してとても敏感であることです。音や光、匂い、他人の感情などに敏感に反応し、深く考えすぎたり、相手に寄り添いすぎたりしてしまいます。繊細な感受性は、良くも悪くも敏感であり、美術や音楽などの鑑賞や他人の気持ちへの理解力は優れています。
しかし、強い刺激への敏感さからストレスを感じることもあります。HSPは独自の個性を持ち、刺激の多い環境で疲れやすい特徴もありますが、それを受け入れながらバランスを取ることが大切です。
良くも悪くも敏感
HSPの人は、感受性がとても豊かな人々のことです。外部からの刺激に対してすばやく反応し、美しいものや他人の感情に強く感じ入る力を持っています。この感受性の豊かさは、芸術や人間関係で鋭い洞察力を発揮することにつながりますが、同時に強い刺激に過敏に反応し、環境の変化やストレスから疲れやすい一面もあります。感情の変化が大きいこともあり、刺激が多いと疲れることがあります。自己理解を深めつつ、適切な対処法をとることで、日常生活のストレスを和らげることができます。
うつ病との違いは?
HSP | うつ病 |
・先天的なもの ・自殺願望はない ・病気ではなく個性の一部・気質 |
・後天的なもの ・自殺願望がある ・病気であり治療が必要 |
HSPとうつ病の違いは、生まれつき持っている気質と後から発症する病気の性質にあります。HSPは生まれながらの感受性の特徴で、外部からの刺激に敏感に反応します。一方で、うつ病は人間関係や環境のストレスなどによって発症する病気です。例えば、明るかった人がある時を境に内向的になることがあります。
うつ病は気分や機能の低下が特徴で、治療が必要ですが、HSPは感受性を活かすこともできる個性であり、治療が必要ということはありません。
自分はHSPか確かめよう|HSPセルフチェックリスト
ここまで記事を読んできた人で「自分はもしかしたらHSPかもしれない」と気になってるかと思います。過敏といっても個人差があるので、すべての人が同じような反応を示すわけではなく、感じ方も人それぞれです。それだけに簡単に自分がHSPなのかどうか判断するのは難しいと思います。
ここでは、あなたがHSPであるかをセルフチェックリストを使って調べてみましょう。
>>>HSPセルフチェックリスト
引用:ディスカヴァ・トゥエンティワン
HSPだとどのようなトラブルが起こりうる?
HSPの人は、過度の刺激や感情の強さにより、ストレスや疲労を経験しやすい傾向があります。過刺激や過度の刺激によって不安や緊張が引き起こされることがあり、人間関係や職場での対応が難しくなることもあります。また、感受性が高いために他人の感情に左右されやすく、過度の責任感やストレスによってうつ病や不安障害のリスクが高まることも考えられます。
①仕事でストレスを感じやすい
HSPは外部刺激に対して敏感で、感情を強く感じる特性があるため、職場での刺激やプレッシャーが原因でストレスを感じやすいことがあります。
他の人がほとんど気にならないようなことでも、敏感に感じ取って反応してしまいます。
たとえば、仕事で誰かを叱ったり、叱られていたり、催促していたりする場面が多くあります。そのような場所にいるとHSPの人は常に疲れてしまいストレスを感じてしまいます。
②他人に左右されやすい
HSPの人は他人の機嫌を敏感に感じ取り、声のトーンや表情から機嫌が悪い人やその人の今の感情をすぐに見抜くことができてしまいます。
外部刺激にも敏感で、大きな音や強い光、人の機嫌などに敏感に反応してしまうため疲れやすい特徴があります。
また、共感力も高く、他人の感情に寄り添うことが得意ですが、ネガティブな感情にも影響を受けやすく、マイナスな雰囲気に引っ張られてしまうこともあります。中には他人との境界線が薄い人もいるので、相手に寄り添いすぎてしまうこともあります。
③周囲に悩みを理解されにくい
HSPの人の感受性は普通の人よりも敏感で、細かな変化や刺激にも強く反応し、その影響を受けやすいと言われています。
一般的な社会ではHSPの特性があまり知られていないため、周囲の人はHSPの人の感受性や悩みを理解できないことがあります。感受性の高さにより、他人の気持ちや期待に過度に気を使う一方で、自分の感情を後回しにしてしまうため、他人に悩みを伝える機会が減少し、理解されにくくなることもあります。
HSPが原因でトラブルが起こった時の対処法
HSPが原因でトラブルが生じた場合、まず大切なことは、本人が意図的に問題を引き起こしたわけではないと理解することです。HSPの人は他人とのコミュニケーションで誤解が生じることがあります。トラブルが起きたら、冷静な対話を通じて誤解を解くことが大切です。
また、周囲の理解を得るためには、HSPの特性や感受性について説明することが大切です。会社や友人、家族にHSPであることを話し、理解してもらいましょう。。お互いが理解を深めることで、トラブルの予防や解決に向けて対策をとることができるようになります。
HSPの人の実際の声
いい顔しようとする
ガッカリされるのが怖い
断ることがへた
だから抱え込んで良くないんだよな俺💦
引用:X(旧Twitter)
好奇心旺盛だけど飽きやすいとかまさに自分だったわー
新作のスマホゲームとか小説とか少しでも興味湧くと片っ端から試すんだけど、少しでも合わないと感じると速攻で飽きてやめる
引用:X(旧Twitter)
実際にHSPの気質がある人の意見を見てみましょう。飽きやすかったり、疲れやすいという意見が出ていますよね。
HSPの人は周りの刺激に対して敏感に反応して疲れやすい、周囲の期待に応えようとして頑張りすぎてしまう特徴があります。
もしも耐えられなくなったら心療内科に1度相談してみるのもいいかもしれません。
>>>あしたのクリニック新宿院
HSPとの向き合い方
もし自分がHSPである場合、まずは自分の理解を深めることが大切です。自分の感受性や気質を受け入れながら、強い刺激を避ける工夫やストレス管理を意識的に行いましょう。また、周囲の人とコミュニケーションをとり、自分がHSPであることを説明することで、理解してもらえる可能性があります。
HSPとうまく付き合おう
今回はHSPの人の特徴を解説してきました。
HSPとは、過度に繊細で、考え過ぎたり心配しやすい性格のことを指します。
一般的な社会の価値観では、外向的で明るく、困難に強い人が好まれることが多いです。そのため、HSPのような性格は劣っていると見なされることがあります。しかしながら、これは生まれつきの性格であり、変えることは難しい側面です。だからこそ、自分自身を受け入れつつ、前向きな視点で人生を楽しむことが大切です。
・人混みが苦手
・強い光や大きな音が苦手
・人の感情に流されやすい
・調べごとに没頭してしまう
・映画や本に感動して泣いてしまう
・時計の音が気になって集中できない など