自身が生まれ育った目白で「目白ヶ丘デンタルクリニック・矯正歯科」を営む、院長の藤澤將人先生。理事長である父、藤澤幸三郎先生と2人体制で、一般歯科と矯正歯科を中心に子どもから高齢者まで幅広い年代の患者さんを迎え入れています。先生が得意とする矯正治療や、歯科医師としての心掛けなどについてお聞きしました。
一般歯科と矯正歯科を併設したクリニック
___先生のご経歴を教えてください。
藤澤將人先生生まれたのは、当院を開業している目白にある聖母病院です。2004年に日本歯科大学を卒業し、同大学病院の矯正歯科へ入局しました。6年間大学病院で勤めた後、2012年に「目白ヶ丘デンタルクリニック・矯正歯科」を開業いたしました。
通常、矯正歯科では矯正治療専門医として虫歯や歯周病などの一般歯科治療はしないものですが、私の父が矯正医でありながら一般治療も行うスタイルだったため、一般歯科と矯正歯科を併設した医院といたしました。大学では矯正治療を行いながら、休みの日に一般歯科のセミナーを受講し、開業後も現在に至るまで著名な先生に師事して勉強を続けております。
___歯科医師をめざしたきっかけはなんですか?
藤澤將人先生理事長である父が歯科医師だったことは大きいと思いますが、自宅と病院とは別だったので、歯科医師の息子である自覚はあまりなかったですね。小さな頃から父の治療で歯列矯正を行なっていましたが、思春期は反抗期でもありモチベーションの低い悪い患者だったと思います。(笑)
___診察を行う上で大切にしていることはなんでしょうか?
藤澤將人先生間違いなく「わかりやすい説明」です。大学病院の時から、患者さんへ複雑な治療をわかりやすく説明することに自信がありましたので、今も丁寧な説明を心がけています。 それを実現するには精度の高い検査が必要となります。その上で、正しい分析、精密な治療を行うことがモットーです。
矯正治療は予防として小児矯正がトレンド
___先生が得意としている施術を教えてください。
藤澤將人先生前述のように、私は日本歯科大学附属病院の矯正歯科出身なので、1番得意とするのは矯正治療*1 です。また、歯周病に関しても歯周病専門医のスタディグループで卒後研修を継続しています。
___クリニックの特徴を教えてください。
藤澤將人先生私は歯科医師向けに、子どもの歯並びが悪くならない予防として、顎の成長発育についてセミナーを行っています。当院の歯科衛生士も同様に講演を行なっており、子どもの成長発育についての専門的な知識をもとに指導ができます。
最近では予防としての小児矯正がトレンド。早ければ2〜3歳頃から指導していくことで、不正咬合にならないよう育つことが可能です。
___どのような悩みを抱えている患者さんに来院してほしいですか?
藤澤將人先生虫歯と歯周病は定期的に歯科医院へ通うことで徹底的に防げることは、歴史が証明しています。それでも歯列や咬合により、歯の劣化や喪失に繋がることはありますが、幼い頃に顎の成長発育を正しく促すことで、不正咬合に対する予防もできるようになってきました。赤ちゃんの抱っこの仕方や授乳の仕方なども、顎の成長に関わると言われています。大かがりな歯列矯正をしなくて済むように、当院ではお子さんが生まれる前から指導を行っています。
もちろん虫歯や歯周病の治療、歯を失った部位をインプラントやブリッジで補うなどの一般的な歯科治療も日頃から研鑽しておりますのでご相談ください。
精度の高い検査、正しい分析、精密な治療が「良医」の条件
___先生が知識を増やしていく上で普段から行っていることがあれば教えてください。
藤澤將人先生月に一度、10〜20人の歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士が当院に集まり定例勉強会を行っています。メンバーがそれぞれセミナーや講演を行っている先生方なので、専門の話を持ち回りで行なったり、講師を招いて勉強したりしています。
個人的には、日本矯正歯科学会と日本歯周病学会の学会認定医なので、学会に参加して最新の知識を取り入れたり、定期的に症例発表をするようにしています。
___キレイで健康な歯を保つ上で最も大切なことはなんでしょうか?
藤澤將人先生悪くなった歯を治療するのは当然のこととして、健康な口腔内を維持、安定させるためにメインテナンスを行うことです。
スウェーデンでは国民の意識として、3ヶ月ごとに歯科医院へ通うのが当たり前です。それは、3ヶ月ごとにメインテナンスに通うと、30年間で虫歯と歯周病による歯の喪失が1本未満で済むという統計に基づいた教育が行き届いているからです。日本でも定期的に歯科医院へ通うことが当たり前になれば、将来的に国の医療費が削減され、高齢化社会となる国の財源を守ることにも繋がります。
___クリニックを選ぶ際に重視すべきポイントはありますか?
藤澤將人先生まずは、検査をきちんと行っているかどうかですね。
具体的には口腔内写真を12〜14枚に分けて規格撮影し、さらに3〜4本ずつ10〜14枚に分け細かくレントゲンを規格撮影する。このように、歯周ポケットの深さを計測する歯周病の検査を行っているのであれば、虫歯と歯周病についてしっかりとした分析と説明を行うことが可能です。
極端な例えですが、どんなに削るのが上手な先生に診てもらっても、必要のない歯を削っていたら本末転倒なわけです。精度の高い検査、正しい分析、精密な治療が三位一体となってはじめて良医たる条件を満たします。ご自身の歯の価値をしっかりと考えてくれる先生や歯科衛生士と末長く付き合っていけたら、最高に幸せな人生になると思います。