愛知県一宮市、名鉄尾西線「観音寺」駅から徒歩5分の場所にある、地域に根ざした歯科医療を提供する「一宮苅安賀歯科こども歯科」。「お口の健康から健康長寿の延伸でみんなの笑顔に貢献します」を理念に掲げ、虫歯や歯周病を「治す」だけでなく、「ならない」ための予防歯科に注力しています。今回は理事長の服部修明(はっとりのぶあき)先生に、歯科医師を志した原点や、予防歯科の重要性、そして笑顔を輝かせるホワイトニングについて、詳しくお話を伺いました。
自身の経験と学びから見据える、歯科医療の未来と本質

____先生が歯科医師になったきっかけについて教えていただけますか?
服部修明先生きっかけは、小学生の時にスポーツで怪我をして歯が痛くなった経験ですね。その時の治療の記憶が、歯科医師という職業を意識する原体験になっていると思います。高校生になり、進路を考える中で、小学生の時の経験を思い出し、「自分も同じように歯の痛みで困っている人を助けたい」と考えるようになりました。それが歯学部を目指す動機の一つになりましたね。愛知学院大学の歯学部を卒業後、同大学院の歯周病学講座で学んでいる間、ハーバード大学とMIT(マサチューセッツ工科大学)の共同研究機関にも留学し、再生工学などを学びました。世界のトップレベルの研究や考え方に触れる中で、日本の歯科医療が抱える課題や、あるべき姿について深く考えるようになりました。
____日本の歯科医療の問題とは、具体的にどのようなことでしょうか?
服部修明先生日本では「予防」に対する意識が、患者さま側にも、そして残念ながら一部の医療者側にも、まだ十分に浸透していません。多くの場合、痛みが出たり、問題が起きてから歯科医院を受診するという流れになっていますが、それでは歯を守ることは難しいでしょう。また、歯科衛生士の重要性や、彼女たちが専門性を発揮できる環境が十分に整っていないクリニックが多いことも課題だと感じています。本来、予防歯科の中心を担うべき歯科衛生士が、働きがいを感じられずに辞めてしまうケースも少なくありません。
____先生は、ご自身のクリニックを開業されるにあたり、そうした課題をどう乗り越えようと考えられましたか?
服部修明先生まずは、歯科医師である私自身が、治療だけでなく予防の重要性を深く理解し、それを実践すること。そして、歯科衛生士が主役となって活躍できる環境を整えることだと考えました。スタッフが安心して長く働ける職場環境(適切な労働時間、休暇、給与体系など)を作り、専門性を高めるための教育体制を整える。そうすることで、スタッフはモチベーション高く、患者さま一人ひとりとしっかり向き合い、質の高い予防ケアを提供できるようになります。それがひいては、患者さまの満足度と口腔健康の向上につながると信じています。開業医として、業界全体の質の向上にも貢献していきたいという思いもありますね。
歯本来の白さを引き出し、笑顔に自信を。ホワイトニングの魅力

____クリニックには、どのようなお悩みを持つ患者さまが多く来院されますか?
服部修明先生一般的には虫歯や親知らずの抜歯希望などが多いですが、当院では予防歯科に力を入れているため、定期的な検診やクリーニングを希望される方が非常に多いのが特徴です。お子さまの歯並び相談なども含め、幅広い年代の方がいらっしゃいます。
____先生が特に注力されている治療について教えてください。
服部修明先生ホワイトニング*1に注力しています。ホワイトニングは、虫歯や歯周病がない健康な状態であることが前提となります。その上で、歯本来の白さを引き出すホワイトニングを行うことで、患者さまの笑顔がより一層輝き、自信につながると考えています。歯が綺麗になることで、性格が明るくなったり、人とのコミュニケーションがより楽しくなったりする方も多くいらっしゃいますね。
歯を削ったり、詰めたりする治療は、どうしても将来的な再治療のリスクを伴います。その点、ホワイトニングは歯を傷つけることなく、見た目の印象を大きく改善できる、非常に低侵襲な治療であるとも言えます。予防を通じて歯の健康を守り、さらにホワイトニングで美しさをプラスする、という流れが理想的ですね。当院では、ホワイトニングにおいて、「GBT(Guided Biofilm Therapy)」という、スイスで開発された先進的なプロトコルを採用しています。
____GBTとは、どのようなものなのでしょうか?
服部修明先生GBTは、専用の機器(EMS社製エアフロー)を用いて、歯の表面に付着したバイオフィルム(細菌の膜)を効率的かつ低侵襲に除去する方法です。従来の器具でガリガリと歯石を取るのではなく、微細なパウダーと水を吹き付けることで、歯や歯茎を傷つけることなく、細菌の温床となるバイオフィルムを除去します。痛みを感じることがほとんどないので、「こんなに快適で汚れが取れているの?」と驚かれる患者さまも多いですね。歯の表面をツルツルにすることで、汚れが再付着しにくくなる効果も期待できます。
____ホワイトニングの流れについて教えていただけますか?
服部修明先生まず、担当の歯科衛生士がカウンセリングを行います。患者さまがどの程度の白さを希望されているか、ホワイトニングに対する疑問や不安などを丁寧にお伺いします。また、現在の歯の色調を確認し、ホワイトニングでどの程度の効果が期待できるかなどもご説明します。
初めての方や、薬剤がしみないか心配な方には、まずはお試しとして、薬剤の濃度を調整したり、照射時間を短くしたりして、マイルドなホワイトニングを体験していただくことも可能です。それで問題がなければ、本格的なコースに進んでいただきます。目標とする白さに合わせて、クリニックで行うオフィスホワイトニングとご自宅で行うホームホワイトニングを組み合わせるなど、適切なプランをご提案します。
患者さまの意識を変え、生涯にわたる健康をサポートする

____知識をアップデートするために、普段から行っていることはありますか?
服部修明先生学会への参加や文献を読むことももちろんですが、「正しい知識とは何か」を常に吟味することを大切にしています。世の中には様々な情報があふれていますが、その情報が本当に根拠のあるものなのか、論理的に正しいのかを自分の頭で考えるようにしています。例えば、歯周病や虫歯の根本原因であるバイオフィルムに対して、従来のクリーニング方法では不十分であるという事実に着目し、GBTのような科学的根拠に基づいた新しいアプローチを取り入れる、といったことです。常に本質を見極め、患者さまにとって本当に有益な情報と治療を提供できるよう努めています。
____診察を行う上で、最も大切にしていることは何でしょうか?
服部修明先生患者さまの「目的」をしっかり観察し、理解することです。ただ痛みを取ってほしいだけなのか、それとも将来にわたって、生涯自分の歯で健康に過ごしたいと考えているのか。患者さまが何を求めているのかを見極め、それに合わせたアプローチをすることが大切です。求めていないことを押し付けても、それはおせっかいになってしまいますから。私の考え方やクリニックの方針をお伝えし、「そうだよね」と共感してくださる方と一緒に、ゴールを目指していきたいと思っています。
____最後に、この記事をお読みの患者さまへメッセージをお願いします。
服部修明先生当院では、スイスで開発されたGBTを用いた、痛みの少ない、歯に優しいクリーニングを提供しています。従来のガリガリとしたクリーニングが苦手だった方にも、快適に受けていただけると思います。汚れの元となるバイオフィルムをしっかり除去することで、歯の表面がツルツルになり、汚れがつきにくくなるでしょう。
歯の治療は、一度削ってしまうと元には戻りません。詰め物やかぶせ物は、残念ながら永続的なものではなく、将来的に再治療が必要になる可能性が高いのです。だからこそ、「治療」が必要になる前の「予防」が何よりも大切です。ご自身の歯を生涯にわたって健康に保つために、正しい知識を身につけ、適切なケアを継続することが重要です。当院では、そのためのサポートを全力で行います。ぜひ一度、当院の予防歯科を体験しにいらしてください。