矯正治療の名医
吉野馨先生 
吉野矯正歯科

京王線の府中駅 北口から徒歩1分、「吉野矯正歯科」は開業して37年になる老舗のクリニックです。2019年には二代目院長への継承により最新の技術と医療の提供が可能になりました。現在では子どもの頃に通っていた患者さんが大人になり、ご自身のお子さんを連れて来院されることも増え、安心して通えるクリニックとして地域での紹介が広がっています。今回は副院長の吉野馨先生に、歯科医を志したきっかけから、矯正治療への思いまで詳しく伺いました。

幼稚園時代から、「将来の夢は歯医者さん」
祖父のような、地域に信頼される歯医者さんを目指して

____先生が歯科医を志されたきっかけを教えてください。

吉野馨先生祖父が歯科医をしていて、自宅の一部が診療室になっていました。幼い頃はよく祖父の家に遊びに行っていたため、歯科医として患者さんと向き合う祖父の姿が自然と目に入り、その光景が働く大人としてとても格好よく映っていました。
幼稚園生の時点で自然に、「歯医者さんになりたい」と口にしていたほどです。

____進学の過程で、一度は別の進路を考えられた時期もあったそうですね。

吉野馨先生成長するにつれて考え方が変わり、一度は別の進路を視野に入れたこともありました。けれども、高校生の頃に祖父が他界した際、患者さん達から「ずっとお世話になっていました」「先生に助けられました」という言葉を思いがけず沢山いただきまして。
祖父が地域の方々にどれほど信頼されていたのかを改めて知り、改めて自分もそのような歯科医になりたいと強く思うようになりました。

____矯正歯科を専門に選ばれた理由をお聞かせください。

吉野馨先生実は、歯科医になった当初から矯正専門を志していたわけではありません。学生時代に自分自身が矯正治療を経験していたことや、研修医として働く中で「矯正治療は患者さんがもっとも笑顔になれる治療」であると感じるようになりました。

虫歯治療や補綴治療(入れ歯やインプラント等)は重要ですが、治療の終わりに必ずしも患者さんが前向きな気持ちになれているとは限りません。一方で矯正治療は噛み合わせや発音といった機能面の改善に加えて、見た目の変化が目に見えて分かるため、治療が終わる頃には患者さんが本当に明るい表情をされます。日々喜びの表情が見られる矯正治療の専門医に魅力を感じ、矯正歯科を専門に進むことを決めました。

お子さんは矯正治療が進むと、自己評価が上がってお洒落をし始めることも。

____先生が行われている矯正治療について教えてください。

吉野馨先生矯正治療*1は歯並びを整えるだけではなく、噛み合わせ、発音、口腔機能、さらには全身のバランスにも影響する治療です。口腔と全身の健康は密接に関係しているため、まずは顎や歯列の状態、生活習慣まで含めて総合的に評価し治療方針を立てています。

また治療のアプローチも、年齢によって異なるもの。成長期のお子さんの場合は顎の発育や骨格の成長を考慮しながら、適切な噛み合わせへ導いていきます。この年代は骨の成長を利用して、歯並びを整えていく矯正治療が可能です。一方で、成人の方はすでに形成された骨格から歯列の位置関係を調整し、機能性と審美性を両立させる治療が中心となります。

矯正治療は技術の進歩が早いため、学会や専門文献を通じて最新の知見を取り入れるよう心がけています。
ただ、どれほど高度な技術があっても、患者さんが治療内容を理解し納得できることが何よりも大切です。診断時には模型やレントゲン、必要に応じてCT画像などを用いながら、歯や顎がどのように動くのか、骨格の特徴が治療にどう関わるのかを丁寧に説明しています。
患者さんのこうした「理解の深まり」が安心感につながり、治療に向き合うきっかけになると考えています

____大人の方と子どもの患者さんでは、治療への向き合い方にも違いがあるのでしょうか。

____大人の方と子どもの患者さんでは、治療への向き合い方にも違いがあるのでしょうか。

吉野馨先生大人の方は自分の意思で「治療を始めたい」という気持ちが明確で、治療の進行を楽しみにして通われます。
一方、お子さんは治療の必要性を自分で十分に理解できないことが多く、初めは緊張したり協力的でなかったりすることも。しかし、治療が進むにつれて変化が見えてくると、周囲から褒められる機会が増えて前向きに取り組むようになっていきます。
そのような場合、治療の終盤に髪型や服装が少しおしゃれになって、自信が外見に表れてくることも多いですね。そういった変化を見ると、私たちも嬉しくなります。

____矯正の流れについて、教えていただけますか。

吉野馨先生治療を安全に進めるためには、初診時の詳細な診断が欠かせません。口腔内写真やレントゲンに加えて、必要に応じて精密な画像診断も行い、歯根の向きや神経の位置、顎の骨格の形態と歯との位置関係まで丁寧に確認します。歯を移動させる際に歯根が外に出てしまうことや、血管の管に触れてしまうリスクを減らすため、治療前の段階で情報をしっかりと把握し計画を立てています。
患者さんの不安を解消できるように時間をかけて説明とヒアリングを行い、十分にご納得いただけてから矯正治療の開始です。

顎の骨格にずれがある顎変形症のような高度な症例では、特に骨格全体の評価が必要になります。その場合は必要に応じて外科的な治療と矯正治療を組み合わせる、外科的矯正治療の適応判断も行います。
当院は保険の指定医療機関として外科矯正にも対応しているため、骨格の診断から手術を前提とした治療計画まで一貫して行うことができる点も特徴です。

どのようなケースでも精密な検査と骨格レベルの評価を踏まえ、長期的に安定する治療計画を組み立てることを心がけています。

37年の歴史と、地元のネットワークからの強い信頼で紹介の輪が広がる

____クリニックのある府中で、長く診療されていると伺いました。

吉野馨先生当院は府中で開業して37年になります。子どもの頃に通っていた患者さんが大人になり、今度はご自身のお子さんを連れて来院されることも増えてきました。府中にルーツをもつクリニックとして、親御さんのネットワークでご紹介をいただくことも多く、皆さんに信頼していただけることに気が引き締まります。
地域に根ざし、世代を超えて通っていただけることは私たちにとって、大きな励みです。

―― 矯正歯科を選ぶ際のポイントがあれば教えてください。

吉野馨先生認定医制度などの資格は、判断材料のひとつになります。しかしそれ以上に、実際のクリニックでの「診断の丁寧さ」を重視していただきたいと思います。
レントゲンや口腔内写真、型取りなどの資料採得が行われているか、骨格や歯根の状態までしっかり評価しているか、治療の根拠をデータに基づいて説明しているか……。こうした診断プロセスが丁寧に行われているかどうかで、治療の安全性や精度が大きく変わってきます。

____最後に、患者さんへメッセージをお願いします。

吉野馨先生矯正治療について期間や費用、痛み、仕上がりなどについての、不安をお持ちではないでしょうか。漠然とした疑問や心配でも構いませんので、まずは一度ご相談いただけたらと思います。ご相談いただくことで、治療の必要性や最適なタイミング、ご自身に合った方法が見えてくることも多いのです。
クリニックの雰囲気を見るだけでも、安心につながるはずです。患者さん一人ひとりに寄り添いながら、納得して治療を進めていただけるようサポートしてまいります。

プロフィール
吉野馨先生
<プロフィール>
吉野矯正歯科/副院長 吉野 馨(よしの かおる)
東京歯科大学 卒業、東京歯科大学 歯科矯正学講座 卒後研修課程修了。その後、同講座で7年間勤務。結婚を機に副院長として吉野矯正歯科に入職、現在に至る。

<資格>
日本矯正歯科学会認定医
<所属学会>
日本矯正歯科学会
東京矯正歯科学会
日本顎変形症学会
日本臨床矯正歯科医会

問い合わせ:042-360-8600

治療メニュー等

取材日:2025年11月8日

*1◾️施術名:矯正治療

◾️施術の説明:
ワイヤー矯正:歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を取り付けワイヤーを通し、そのワイヤーの力で歯を動かします。

◾️施術のリスク:
疼痛、歯根吸収、歯肉退縮、虫歯、歯髄壊死

◾️費用(税込価格)
・初診診断料:3,300 円(問診、口腔内診査、矯正の概要の説明)

大人/永久歯萌出完了期から成人の方を対象とした全体矯正
・治療費:770,000 ~ 935,000円

子ども/乳歯のある子供の矯正では、前期治療で現症や顎発育の改善を行い、後期治療で永久歯の咬合を完成させる二段階治療となります。
・前期治療:現症、顎発育の改善 385,000 ~ 495,000 円
・後期治療:永久歯列咬合の改善385,000 ~ 495,000 円


ライタープロフィール
小松田久美
医療系ブックライターとして書籍を手がけるほか、雑誌やWEB媒体での執筆にも従事。 製薬会社のWEBページやドラッグインフォメーション掲載記事など、専門性を要するコンテンツ制作も経験。

現在は業務委託にて企業のWEB担当や広報窓口も務め、幅広く活動している。