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FIP治療の名医【片山 政都先生/ブルーム動物病院】どんな病気にも希望を持って動物病院を訪れてほしい

神奈川県横浜市鶴見区、三ツ池公園北門バス停より徒歩2分ほどのところに所在するブルーム動物病院。院長の片山政都先生は、「不治の病」とされているFIP(猫伝染性腹膜炎)治療の名医です。今回は、先生が行うFIP治療やペットに対する想い、飼い主さんへのアドバイスなどについてお伺いしました。

小さい頃から動物と共に過ごし獣医を志した

____片山先生が獣医を目指されたきっかけをお聞かせください。

片山政都先生私は、小さい頃から動物が好きでした。自分の家でペットを飼っていたわけではなかったのですが、たまたま近所や知り合いのお家で猫や犬を飼っていたので、よく遊びに行っていました。 中学生になってからは自分の家でも犬を飼うようになったので、常に私の周りには動物がいたような記憶があります。そのような環境の中で育ったので、自然と獣医になろうと考えてました。

____かなり小さい頃から獣医を目指されていたんですね!では、そこから名医と言われるような今の片山先生になるには、どのような道を歩まれたのですか。

片山政都先生日本獣医生命科学大学に入学し、2014年に卒業しました。最初は私の犬もかかっていた、地元茨城県つくば市の動物病院に就職し、小動物を主に担当していました。 当初は馬を専門としたいと考えていて、知り合いの馬を専門としている先生のところを手伝ったりもしたのですが、なかなか上手くいかず。ですが、小動物を担当しているうちにそこに専念していきたいと思うようになり、2017年には溝の口犬猫病院で半年、その後川崎にあるTNR犬猫病院に開業前の準備として就職しました。 そこで1年くらい保護猫を中心に担当する経験を積んで、2019年1月にブルーム動物病院を開業しました。

日本で初めてFIP治療に海外の薬を用いて成功した

____貴院にかかるペットで最も多い病気や悩みを教えてください。

片山政都先生
圧倒的にFIP(猫伝染性腹膜炎)です。約8割がFIPの治療を求めて当院を訪れてくださいます。

____約8割も、多いですね。確かに貴院の口コミなどでもFIPに関する内容を多く拝見させていただきました。

片山政都先生FIPは、近年で特に流行り出した若い猫に多い病気で「不治の病」とされていました。そこで何か解決策はないかと考えて、日本では初めて海外の薬をFIP治療に取り入れてみました。 それが上手くいって、FIPの専門医として病院自体も大きくなっていき、2021年と2023年には海外にて論文も出させていただきました。

______不治の病という病気でも片山先生なら治せると思って、多くの飼い主さんがブルーム動物病院を訪れるんですね。

片山政都先生実際他の病院で診てもらって「治療法がないです」とか「もう死んじゃいます」などのように言われてしまった方もいらっしゃいました。
色々な大学病院でも研究がなされてこういう薬が効きますなどのように言われたりしたのですが、副作用があったり反応が良くなかったりして、どうしても治らない病気として扱われてしまっていました。
ですが、私のところに訪ねてきてFIPが治ると、みなさん大変喜ばれます。どんなに治らないとされている病気でも、必ず治せる方法はあると思います。なので、どんな病気を患ってしまったとしても希望を持っていただきたいと考えています。

FIPは、原因ははっきり分からないからこそ早期発見が大切

______そもそもFIPを患ってしまう原因ってなんですか?

片山政都先生FIPの正確な原因はわかっていません。若い純血種の子がFIPに多くかかっているのは事実ですが、雑種の子でも発症しますし、2歳以降の子でも発症することはあります。 最近出た論文では、ワクチンや避妊去勢手術、新しい生活環境、多頭飼育などによるストレスと言われています。ですが、ストレスは検査などで証明することができないため、原因不明の理由をこじつけているだけです。 本当にストレスを発症の原因としてしまうと、飼い主さんは猫ちゃんを飼うことが難しいなって思ってしまいます。また、FIPは猫腸コロナの遺伝子変異により発症してしまうと言われています。その遺伝子変異を起こす理由は、環境因子なのか、生体側の問題なのか、ウイルス側の問題なのかはまだわかっていません。 大事なことは、どの子も腸コロナは持っていてFIPになるリスクは持っていることを理解し、初期症状を見逃さないことです。とにかく早期発見・早期治療が、FIPにおいて重要です。

_____何か異変に気づいたら、飼い主さんはまず何をすれば良いですか?

片山政都先生まずはすぐに獣医にかかることです。具合が悪そうなのにそのままにすることは絶対にせず、近くの獣医を訪ねるようにしてください。

動物がどんな病気を患っても希望を持って欲しい

____貴院の治療においてのこだわりを教えてください。

片山政都先生当院では、飼い主さんの意向に合わせて的確な診断を行うことを大切にしております。最低限必要な診断は確実に行ってから、治療を行います。ただ、1番大事にしたいのは飼い主さんの考えなので、その辺りもしっかりと納得がいくまでお伺いするようにしております。

____ありがとうございます。そんな片山先生は普段どのような想いでペットと向き合っていらっしゃいますか?

片山政都先生当院を訪れる患者さまのペットと、自分のペットとでは感覚が異なります。患者さまのペットであれば、他人の子供のような感覚でいつも接しています。 私自身も猫を1匹飼っているのですが、もう本当の家族だと思います。可愛がるときはもちろん可愛がりますが、いけないことをしたら怒ります。

_____とっても素敵ですね。最後に、ペットを飼っている飼い主さんにメッセージをお願いいたします。

片山政都先生FIPのような不治の病と言われる病気もありますが、常に希望を持っていただきたいです。そして、毎日の観察を怠らずに育ててあげて、年に1度は獣医を訪ねて定期検診を受けさせてあげてください。 また、当院ではFIPに限らず犬猫の歯肉口内炎や猫ちゃんのウイルス性疾患、腫瘍内科、呼吸器内科などの治療にも力をいれております。わんちゃん、猫ちゃんでお悩みの方はぜひ1度ご相談ください。

プロフィール
片山政都先生
日本獣医生命科学大学を卒業後、地元茨城県つくば市の動物病院に勤務。その後川崎の保護猫を専門とする動物病院に1年ほど勤務し、2019年1月にブルーム動物病院を開業。FIPや呼吸器を主な専門として、ペットへの愛を持って日々治療に向き合っている。
お問合せ:045-710-0447

ライタープロフィール
白石哲士
猫ちゃんやワンちゃんへの愛情はもちろん、飼い主様への愛情まで非常に強く感じられました。そんな片山先生の元で診てもらえるワンちゃんや猫ちゃん、飼い主様はきっと満足されるのだと思います。