「世界一の美しさを追求するためには、どれほどの努力をも惜しまない」と話す、東京皮膚科・形成外科の総院長、池田欣生先生。腫れやダウンタイムの少ない手術はもちろんのこと、長年、手術用プロダクトの開発も続けています。現在、美しさに加え、若さの追求にも注力する池田先生に、その想いや信念について詳しくお聞きしました。
私の目的は美しい人をつくり出すこと。
___まず、先生が医師の道を志したきっかけを教えていただけますか?
池田欣生先生小学生の頃、銀河鉄道999のヒロイン、メーテルに憧れていたんです。その美しさや不老不死の身体を実現したいと思ったのが、医学の世界に進む大きなきっかけとなりましたね。
医大に進学してからも、メーテルのような美しい人を常に探していたような気がします。
そんな時、驚くほど美しい女性に出会い、その方が整形していたことを知り美容外科医を志すようになりました。まずは主治医を紹介していただき、その先生のもとで形成外科医として研鑽を重ねながら、一流の美容外科医になるための修行も積みました。
___学生の頃から、美しさの追求ということを意識しておられたんですね。
池田欣生先生「美しさをつくり出したい」と、ずっと考えていましたね。そのためにどのような施術を行うべきかを学ぶ日々でした。
___先生は、「腫れの少ない二重まぶたの手術」や「ダウンタイムの少ない手術」に注力されていますね。
池田欣生先生世の中の多くの方に誤解されていることなんですが、私は腫れない手術をめざしているわけではなく、美しさを求める際には腫れる手術をしてはいけないと考えているんです。逆に腫れるような手術の場合、二重の細かいサイズ調整はできません。
つまり、二重の幅やまつ毛の方向などにもこだわった手術を行うには、腫れは厳禁。そのために手術用プロダクトも開発し、今でも作り続けています。
あくまでも、私の目的は美しい人をつくり出すこと。その結果として腫れの少ない手術(黒目整形)*1を行っているんです。
___これまでになかったプロダクトを作り上げるには、ご苦労もあったのではないでしょうか?
池田欣生先生ないものを形にする、誰もが見たことがないものを作り出すという意味では、設計も含め難しさはあります。ただ、そこに5年10年という歳月を費やしたとしても、患者さまに喜んでいただけるのであれば苦労だとは感じていません。
今も、針を刺すだけで涙袋を作れる機械を考案中です。針の太さをどうするかなど細かい設計が必要ですが、これが実現すれば涙袋の形成がより簡単になります。
___究極の美を追求するためには、努力は惜しまないということですね。
池田欣生先生そうですね。
例えば、目の下のクマやほうれい線の膨らみに対しては、フェイスリフトという手術を行っていますが、こちらも針を刺して焼くことで理想とする形に近づく機械を現在開発中です。難しさはありますが、患者さまが求める治療を提供でき、なおかつ喜ばれることはわかっていますので、開発の手を止めることはありません。
美しさの実現のため、世界が驚くプロダクトを開発
___患者さまからの相談や求められる施術で多いものはなんでしょうか?
池田欣生先生美容医療には流行りがありますが、現在多いのは、SNSでもよく取り上げられている涙袋の形成 *2 ですね。ただ、私は15年前から施術を行っており、その頃からやっていることは変わりません。
___年々、美容クリニックの数が増えていますが、その中で東京皮膚科・形成外科の特徴というとどういうことになりますか?
池田欣生先生二重手術や鼻形成などに対応するクリニックはたくさんありますが、私がめざしているのは、「世界一美しい目」「世界一美しい鼻」。仮に、美しい女性が100人並んだとして、その中で最も美しい顔をつくることなんです。
二重の場合も、患者さまの多くはネットで検索し、「埋没法」や「目頭切開」、「眼瞼下垂」など無難な手術を求めますが、それが世界一美しい二重かというと疑問です。「どうすれば全体的な美しさを手にすることができるのか?」と関心を持った方には、ぜひ当院に足を運んでいただきたいですね。
___先生が新たに治療に取り入れようとしているものはありますか?
池田欣生先生世界に先駆けてヒアルロン酸を作り出した技術者が、新たに開発したヒアルロン酸ですね。
通常のものですと、例えば鼻に打った場合に高くなる効果はありますが、時間とともにヒアルロン酸が減り、持続性が薄れていきます。ですが、これは打った場所に細胞が作られ、鼻形成の効果が見込める画期的なもの。まずは学会や勉強会で広めていこうと考えています。
こちらの記事もおすすめ
ヒアルロン酸注射とは? 多くのパーツに効果がある美容施術って本当?
___先生は第111回日本美容外科学会の学会長を務めておられ、美容外科学会を牽引する立場でもありますね。
池田欣生先生そうとも言えますが、世界には素晴らしい技術を持った医師がおり、その方々と常に情報交換させていただきながら美しさを追求しています。加えて現在は、「若さ」の維持にも注力しています。
「美しさ」だけではなく「若さ」も諦めない。
___美しさだけではなく若さも!具体的にはどういうことなのでしょうか?
池田欣生先生先程も触れたように、二重手術など部分的な施術に終らず、患者さまのお顔全体の美しさをめざした施術を行っています。バランスを見ながら、必要なところに細胞を作ったり、逆に細胞を減らしたりすることで、30代、40代の方が20代の若さを手に入れるサポートをしています。80歳の女性が20代の若さをというのは無理ですが、現在は特に、50代の方の若返りにフォーカスしています。
___その意味では、若さの追求も終わりがないと言えますね。
池田欣生先生美しさを保ったまま生き続けるというテーマと向き合っているところです。
50代、60代と歳を重ねるにつれ、若さを諦める人は多くいますが、私は諦めたくないと思っているんです。技術は日々進化していますので、正しい知識を持ち、治療を続ければ若さを保つことも追求できます。
___ということは、若い頃から治療を続けることも重要だということでしょうか?
池田欣生先生もちろん、60歳で当院を受診された場合にも40歳の身体をめざすことはできますが、40歳から60歳までの20年間がもったいない。30代から通っている患者さまは、60代になった今でも若さを保ったまま楽しく過ごしておられます。美容に関する正しい知識を持っている方ほど、若いうちから何かしらの治療を受けておられますね。
___若さを保つには、美容に関する知識が欠かせないということですね。
池田欣生先生逆に、知識のない方ほど、美しさや若さを保つためには、いわゆる「切ったり貼ったり」という手術が必要だと思われています。ネットなどのネガティブな情報が影響しているとも言えるのかもしれません。
ですが、鼻やほうれい線など、手術ではなく予防によって対応できるものも多くあるのが事実です。しかも、眼瞼下垂など手術が必要な場合でも、当院では腫れの少ない手術を行っていますので、術後すぐにレストランで食事をする患者さまもおられます。
___美容に関する正しい知識と、その積み重ねが大切だと感じます。
池田欣生先生そのために、当院では開院当初から美容院感覚で通い続けられるクリニックをめざし、適正価格での治療を提供しています。
さらに、お顔が美しくなると同時に、精神的に健康であることも大切だと考えています。そのため、私が第111回美容外科学会の学会長として開催した学会では、アメリカや韓国の美容外科界を代表する医師たちと併せ精神分野の医師も招待し、技術面プラス精神面での若返りについての学びの場としました。
事実、美容医療を施すことで生活が変化すると、精神的な安定をももたらします。ひいては、若さの追求が社会にも良い影響を与えると考えています。
___若さを手に入れた患者さまが、実際にいきいきと過ごされているということですね。
池田欣生先生60代でも40代にしか見えない方が当院にはたくさんいらっしゃいます。ただ、皆さん、年齢を聞かれた際に60代とはおっしゃらない。これは、世の中が60代の方に冷たいからでしょうね。
私は今53歳ですが、60歳になった時には正直に年齢をお伝えしたい。そうすれば、誰もが若さを保ちながら安心して実年齢で過ごせるようになり、世の中も明るくなると思います。
___最後に、読者の皆さまへメッセージをお願いします。
池田欣生先生近年、世界的に見ても、美容に関するインターネット情報に嘘が多いことを危惧しています。コンピューターの技術が進化したことで、今はいくらでも画像加工ができ、プロである私の目からも手術の腕がわからないほど。皆さんには、メディアが発信する正しい情報を見極める力を養っていただきたいですね。
加えて、自分の周りにいる美しい人が常日頃行っているケアや治療を真似してほしい。同じ人間ですので、正しい知識さえあれば美しさを手に入れることはできるはずです。
ダイエットも同じ。私を含め、50代になるとダイエットは難しさを増しますが、肝心なのは知識です。その知識をもとに、近々オープンする予定のボディ専門クリニックで、楽しくダイエットする機会をお届けできればと考えています。