目次
この記事では、低用量ピルの年齢制限について解説していくよ!
「ピルって35歳を過ぎても飲めるもの?」
「ピルを飲み続けたいけど体への影響が心配」
ピルについて、このような疑問や不安を持ったことはないでしょうか。年齢とともに、ピルの服用には慎重さが求められてきます。
そこで本記事では、35歳以上でピルを服用するうえでのリスクやピルの服用をやめる年齢、ピルに代わる治療方法などについて解説していきます。
ぜひピルへの理解を深めるきっかけと、これからの自身の体を見つめる機会にしてみてください。
この記事でわかること
- ピルの年齢制限について
- 35歳以上でピルを服用するリスクや副作用
- 35歳以上でピルを服用したい場合の対処法
35歳以上でもピルは服用できるが注意が必要
結論から言うと、35歳以上でもピルを服用することはできます。ただし、服用していく中で注意も必要となることを知っておきましょう。
35歳以上は、心筋梗塞などといった心血管系の障害や病気が起こりやすくなるため、ピルの服用には慎重にならなければいけません。
またピルの服用と閉経とも大きく関わってきますので、今後ピルを服用していきたい方・すでに服用中の方は閉経にも気をつけることが重要です。
低用量ピルは何歳から何歳まで飲める?年齢制限は?
この章では、低用量ピルを服用できる年齢から、やめるべき年齢の目安や対象者まで詳しく解説していきます。
そもそも低用量ピルとは?
低用量ピルとは、黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)という女性ホルモンを合わせてできた錠剤で、一般的に「ピル」と呼ばれ使用されることが多いです。
服用することで期待できる効果については以下の通りです。
ピルの主な効果
- 99.7%の避妊の効果
- 生理痛の軽減効果
- 貧血改善への効果
- ニキビの改善
- 気分の落ち込みの改善
- PMS緩和
- 生理不順の改善
- 卵巣がんや子宮体がん発症の低減
このように、低用量ピルを服用するメリットは多くあります。ただし、年齢によって注意点があることも低用量ピルの特徴です。
低用量ピルをやめる年齢の目安と対象者
低用量ピルは、処方可能な条件を満たしていれば、基本的には初経から閉経まで服用できます。
しかし、35歳以上で喫煙している方は低用量ピルを服用することはできません。また、喫煙者ではなくても40歳以上の方で以下の特徴に当てはまる方は、原則低用量ピルは服用できません。
ピルの服用を避けた方が良い方
- 連続して流産した経験がある
- 肥満体型(BMI30以上)
- 高血圧
- 高脂血症
- 糖尿病
理由としては、血栓症や心筋梗塞などの心血管系の障害や病気のリスクが高く、低用量ピルを飲むことでそのリスクをより高める可能性があるからです。
そのため、40歳以上でも服用できるのは、心血管系障害のリスクを高める要素がない方に限られます。
そして、50歳以上になると閉経していなくても血栓症や心疾患系障害のリスクがさらに高まるため、低用量ピルの服用は原則おすすめできません。上記のように、ピルの服用には年齢や病気が大きく関わっていますので、考慮しながら服用を検討してください。
低用量ピルは何年間飲み続けて良いのか
基本的に、血栓症などのリスクのない健康な体の方であれば、ピルの服用年数に制限はありません。避妊目的であれば、妊娠の可能性がある限りまたは妊娠しても良いという時点まで服用可能です。
PMSや生理痛の改善目的であれば、こちらも妊娠しても良いという時点まで服用することができます。また、低用量ピルの服用が必要なくなれば、いつやめても問題ありません。
低用量ピルの服用をやめると、少しずつホルモンバランスが服用前の状態に戻り、1か月から2か月ほどで排卵が再開するとされています。
35歳以上の喫煙者は注意!低用量ピルと喫煙の関係
先ほど、35歳以上で喫煙している方は低用量ピルを服用できないと説明しましたが、この章ではその点についてさらに詳しく解説していきます。喫煙者の方や喫煙を始めたいと考えている方は、チェックしておきましょう。
35歳以上で1日15本以上喫煙するとピルは服用できない
35歳以上で1日15本以上喫煙される方、または1日15本まではいかなくとも習慣的に喫煙している方は原則的に低用量ピルを服用することはできません。
その大きな理由としては、血栓症のリスクが高まるためです。
喫煙者がピルを服用することのリスク!健康被害も
そもそも、低用量ピルを服用すると、服用しない状態よりも血栓症(血管の中で血液が固まり、血管が詰まってしまう病気)のリスクが高まります。
理由は、低用量ピルに含まれるエストロゲンにもともと血液を固まりやすくする作用があるためです。ここに喫煙という要素が加わると、血液を固めやすく血栓を作り出しやすい状態になり、血栓症のリスクはさらに高まります。
そのため、心筋梗塞などの重篤な疾患を引き起こしかねません。また、喫煙者が低用量ピルを服用すると、非喫煙者が低用量ピルを服用した場合と比べて心筋梗塞を発症するリスクが6倍以上高くなるともいわれています。
さらに、加熱式タバコや電子式タバコには基本的にニコチンが入っていないため、紙タバコと比べると体への影響は少ないのですが、低用量ピルとの併用は安全とは言い切れません。
低用量ピルを服用したいのであれば、禁煙を心がけよう!
受動喫煙にも注意が必要
喫煙しない場合でも、周囲に喫煙者がいると、受動喫煙によって血栓症のリスクが高まる可能性があります。
低用量ピルを服用している間は、受動喫煙も極力避けられるよう周囲の理解なども得て気をつけてみてください。
35歳以上でピルを服用する際の注意点や副作用
高い避妊効果や生理トラブルの緩和、さらにはがんのリスクも軽減してくれる低用量ピル。だからこそ、年齢に伴って上手に服用していきたいものです。
この章では35歳以上の方がピルを服用する際の注意点や、副作用について解説していきます。
ピル服用による副作用とリスク
心血管系疾患のリスクがない方や非喫煙者であれば、35歳以上でも閉経を迎えるまでは低用量ピルの服用を続けることが可能です。
しかし、年齢とともに血栓症やその他病気につながるリスクは高くなっていきます。低用量ピル服用中に、もし以下のような症状が見られたら速やかに病院を受診してください。
ピルの重篤な副反応
- 突然の足の痛み、腫れ
- 手足の脱力感、まひ
- 突然の息切れ、激しい胸痛
- 激しい腹痛、頭痛、舌のもつれ
- 突然物が見えにくくなる、視野が狭くなる
35歳を過ぎたら、低用量ピルの服用は慎重に行いましょう。もし服用を中止するような状況になった場合は、代替策を医師に相談することも考えておきましょう。
35歳以上での低用量ピル服用について
以下の表は、35歳以上で低用量ピルを服用すると期待できる効果・考えられるリスクです。
期待できる効果 | 考えられるリスク |
・骨粗しょう症予防・生理周期の安定・更年期障害の軽減・子宮内膜症の予防、治療・卵巣癌、子宮体癌の減少・大腸癌の減少 | ・静脈血栓症 ・脳梗塞・心筋梗塞・乳がん・悪性黒色腫・浸潤性子宮頸がん |
低用量ピルに代わる薬・症状改善の方法をご紹介
低用量ピルは、避妊目的だけでなく月経困難症や子宮内膜症などの治療にも使われるため、飲み続ける必要性を感じる方もいることでしょう。
この章では、閉経や年齢、副作用のリスクによって低用量ピルの服用が難しい方へ、代わりの薬や治療法をご紹介します。
避妊目的の場合
閉経前に低用量ピルをやめることになった場合、妊娠の可能性がありますので、他の方法での避妊が必要です。低用量ピル以外の避妊法には、コンドームや子宮内避妊リング(IUD)などがあります。
IUDとは、子宮内に器具を入れて子宮内膜を軽い炎症状態にさせるものです。そうすることで、受精しても着床しない環境を作ることができます。
治療目的の場合
月経困難症・PMS・過多月経・子宮内膜症などの治療を目的とした場合、手術療法・薬物療法・子宮内避妊システム(IUS)などの選択肢が代替として挙げられます。
まず、上記で挙げたIUSについては、低用量ピルの成分でもある黄体ホルモンを放出する器具を子宮の中に入れる方法。このIUSは、低用量ピルと同じような効果が期待できます。
次に薬物療法は、注射や飲み薬などで卵巣の活動を止めて、人工的に閉経状態を作り出す方法です。この薬物療法により、子宮内膜症などの原因となるエストロゲンの分泌を少なくすることができます。
さらに、PMSの症状緩和が目的であれば、漢方・サプリメント・ミニピルと呼ばれる薬も選択肢となります。ミニピルは、低用量ピルに含まれている卵胞ホルモンが含まれていないため、血栓症のリスクを抑えられることが特徴です。
まずはピルを処方してもらう婦人科に相談してみると良いぞ!
おすすめのオンラインピル処方サービス5選
スキマ時間で医師の診察からピル処方を受けられるオンラインピル処方サービスですが、最近では、さまざまなサービスが増え、どれを選べばよいのか迷うことも多いのではないでしょうか。
以下で、おすすめのオンラインピル処方サービスを紹介するよ!
ピルのオンライン処方サービスを比較!
ピルのオンライン処方サービス5選の特徴を表にまとめました。
メデリピル
メデリピルがおすすめな人
- LINEで気軽に相談したい人
- 無料で何度も診療を受けたい人
- 初月無料で手軽にピルを始めたい人
メデリピルの診療を担当するのは産婦人科医だけ。また診療は何度でも無料で、すべてスマホで完結します。
診療予約から服薬中の質問や相談、服薬・体調管理まですべてLINEでサポート。 手軽に使いやすいサービスとなっています。
サービス名 | メデリピル |
取り扱いピル | 低用量ピル6種類 超低用量ピル5種類 中用量ピル1種類 アフターピル2種類 |
診察時間 | 10:00~23:00 |
料金プラン | <定期便プラン> ピル代1,980円〜(税込) ※低用量ピルの場合 |
診察料 | 低用量ピル:回数問わず無料 中用量ピル・アフターピル:1,650円(税込) |
送料 | 550円(税込) |
当日発送締め切り時間 | 17:00 |
<以下の記事もおすすめ!>
マイピルオンライン
マイピルオンラインがおすすめな人
- 定期的にピルを飲みたい人
- 最短翌日にピルを受け取りたい人
- 学割を使ってピルを買いたい学生
マイピルは、おまとめ処方で再診料や送料が無料になるなど、続けやすい料金設定となっています。予約はWEBやLINEで簡単にできます。
サービス名 | マイピルオンライン |
取り扱いピル | 低用量ピル6種類 アフターピル4種類 生理日移動ピル1種類 |
診察時間 | 8:00~20:00 |
料金プラン | <定期便> 低用量ピル一律2,690円(税込)/月 |
診察料 | 初診料/1,650円(税込) 低用量ピル再診料/550円(税込) |
送料 | 550円(税込) バイク便/8,690円(税込) ※バイク便は梱包代として550円(税込)が別途必要 ※バイク便は東京都23区内限定 |
当日発送締め切り時間 | 平日17:00 土日祝日15:00 |
<以下の記事もおすすめ!>
エニピル
エニピルがおすすめな人
- 365日いつでも気軽に相談したい人
- ピルが必要になったらすぐ診察を受けたい人
- 2回目以降は診察無料なので継続的にピルを飲みたい人
エニピルは予約不要で診察が受けられます。 問診票に回答し、送信すると30分以内に医師のオンライン診療開始。予約も可能です。
アフターピルを希望する場合、最優先で割り込み診療が受けられ、15:00までに処方を受ければ即日発送されます。早く診察を受けたい人にピッタリなサービスです。
サービス名 | エニピル |
取り扱いピル | 低用量ピル2種類 中用量ピル1種類 アフターピル2種類 |
診察時間 | 10:00~24:00 |
料金プラン | <毎月配送プラン> ピル代2,563円(税込) |
診察料 | 診療費2,200円(税込) ※新規処方時のみ |
送料 | 385円(税込) |
当日発送締め切り時間 | 15:00※アフターピルのみ ※日祝日は14:00 |
\低用量ピルはこちら↓↓/
<以下の記事もおすすめ!>
クリニックフォア
クリニックフォアがおすすめな人
- 最短翌日までにピルを受け取りたい人
- アフターフォローが充実しているため初めてピルを服用する人
- 多くのピルの種類から自分に合ったものを選びたい人
クリニックフォアはアフターフォローが充実。 LINEで生理と服薬の両方が管理できます。飲み始めで不安な時も、体調に合わせたアドバイスを受けられます。
サービス名 | クリニックフォア |
取り扱いピル | 低用量ピル8種類 中用量ピル1種類 アフターピル2種類 |
診察時間 | 9:00~21:00 |
料金プラン | ピル代2,783円(税込)/月 |
診察料 | 1,650円(税込) |
送料 | 550円(税込) |
当日発送締め切り時間 | 低用量ピル15:00 アフターピル16:00 ※診療時間やお届けエリアによっては対象外 |
<以下の記事もおすすめ!>
DMMオンラインクリニック
DMMオンラインクリニックがおすすめな人
- 普段からDMMのサービスを利用している人
- 無料でオンライン診療を受けたい人
- 数多くの種類の中から自分に合ったピルを見つけたい人
DMMオンラインクリニックでは、DMM会員ならDMMポイントで決済が可能です。取り扱うピルの種類も多く、一人ひとりに合ったピルの処方が受けられます。
サービス名 | DMMオンラインクリニック |
取り扱いピル | 低用量ピル9種類 ミニピル1種類 中用量ピル1種類 アフターピル3種類 |
診察時間 | 平日8:00~22:00 土日8:00~21:00 |
料金プラン | <らくらく定期便> 6ヶ月ごと:ピル代13,068円(税込)/1回 ※1ヶ月あたりのピル代は2,178円(税込) |
診察料 | 無料 |
送料 | 550円(税込) |
当日発送締め切り時間 | 平日15:30 土日祝日14:30 |
<以下の記事もおすすめ!>
ピルに関する疑問やよくある質問
最後に、ピルに関する疑問やよくある質問をご紹介します。
基本的な回答をご紹介するよ!個人差も大きいので医師によく確認してね!
-
ピルをやめたらいつ生理が来ますか?
-
ピルの服用をやめた後は、3か月から4か月ごろまでに月経や排卵が戻ります。ただし、ピル中止後の生理は、服用した製剤やそれぞれの体質によって差があります。
早い人は1か月から2か月で生理が再開することもあるので、3か月から4か月というのはあくまで目安と考えてください。
-
ピルを飲むと太りますか?
-
「ピルを飲むと太る」という噂を聞いたことがある方が多いようですが、これは誤解です。
ピルの服用をはじめると、体内のホルモンバランスが変化することから一時的にむくんだり食欲が増したりすることがあります。
これにより太ったと感じることはあるものの、あくまでも一時的なもので直接的なピルとの関係はありません。ピルを3ヶ月ほど飲み続けると身体のホルモンバランスも整うはずです。
-
ピルと一緒に飲んではいけない薬はありますか?
-
以下の薬は、ピルとの併用に注意しなければいけません。
併用に注意すべき薬一覧
- 副腎皮質ホルモン(ステロイド)
- 喘息の薬(気管支拡張剤:テオフィリン)
- 抗生物質 →ペニシリン、テトラサイクリン
- セイヨウオトギリソウ(セントジョーンズワート)を有する食品 そのほか
- うつ病の薬
- 免疫抑制剤
- 高血圧の薬
- 結核の薬
- てんかんの薬
- 胃酸を止める薬
- 真菌症の薬
- 糖尿病の薬
- HIVの薬
- モルヒネ
- 消炎鎮痛剤
上記をピルと一緒に服用すると、ピルの避妊効果が弱まったり薬の作用が変化したりする場合があります。
-
長期間ピルを飲み続けても大丈夫ですか?
-
血栓症などのリスクがない状態であれば、基本的に服用期間に制限はないです。また、ピルを長期間服用していても、将来の妊娠に影響することはありません。
ピルは妊娠する機能をなくすものではありませんし、ピルの影響で卵巣や卵子の性質が変わり、妊娠しにくくなるということもありません。
ただし、服用している間は定期的に検診を受けることで自分の体の状態を把握しておくことが大切です。
-
閉経を確認する方法はありますか?
-
低用量ピルを飲んでいる間は、閉経したかどうかを自分で判断することができません。
そのため、45歳から50歳の間に低用量ピルの服用をいったんやめたうえで、血液検査を受ける必要があります。
血液検査では、服用を中止した時点と、それから数週間後の血液中の卵胞刺激ホルモンと女性ホルモンの数値を調べます。
この検査によって閉経していると判断できれば低用量ピルをやめる必要があり、まだ閉経していなければ低用量ピルを飲み続けることができるでしょう。
35歳以上でもピル服用は可能!悩んだら医師に相談
35歳以上でも、心血管系疾患のリスクがなく、喫煙をしないという条件を満たせば、閉経まで低用量ピルを服用することが可能です。
ただし、年齢によるリスク上昇はあるので、服用可能な場合も何か気になることがあればすぐに医師に相談するようにしましょう。
また、低用量ピルには、女性特有の悩みを改善してくれる多くのメリットがあります。年齢や体の状態に向き合いながら、ご自身に合ったものをうまく取り入れてください。
ピル服用は自身で判断せず、適切に使用することが大切だよ!