東京メトロ銀座線「銀座駅」より徒歩1分にある「アナザークリニック」。⽬元の施術をメインに、コンプレックスやお悩みを抱えた患者さま⼀⼈ひとりに寄り添うカウンセリング・施術を⼼がけています。目指しているのは、繊細なバランスとデザインによる違和感のないナチュラルな⽬元です。今回は院長の西山慶(にしやまけい)先生に、医師を志したきっかけや、得意とする「たれ目形成」へのこだわり、そして患者さまへの思いについて、詳しく伺いました。
「パイの奪い合い」ではない医療への憧れ

____先生が医師を目指されたきっかけについて教えていただけますか?
西山慶先生私の親族はサラリーマンが多く、幼い頃から、限られた市場の中で常にお客様を取り合うビジネスの世界を垣間見ていました。高校生になる頃には、そうした競争の世界に、あまり魅力を感じなくなりましたね。そんな時、漫画『ブラック・ジャック』を読んだこともあり、「医師」という職業に強く惹かれました。
医師の仕事は、本来、誰もが健康であれば必要のない仕事です。困っている人がいて、初めて成り立つ。誰かと競って患者さまを奪い合うのではなく、ただ、助けを求めている人に応える。その在り方が、当時の私にはとても尊いものに思えました。もちろん、今、美容医療の世界に身を置く中で、ある種の競争と無縁ではいられませんが、医師になったきっかけは、その時の純粋な憧れです。
____なぜ形成外科から美容医療の道へ進まれたのでしょうか?
西山慶先生形成外科は、皮膚のがん治療から、頭の骨折、やけどの再建まで、非常に幅広い領域を扱う分野です。一つの臓器に特化するのではなく、全身を診られるその奥深さに面白さを感じました。
美容医療を志したきっかけは、先輩医師からの言葉が大きかったですね。「病院での感謝ももちろん嬉しいけれど、美容医療で患者さまからいただく『ありがとう』の量と熱量は、桁違いだよ」と。実際に美容医療の世界に入ってみて、その言葉の意味を実感しました。コンプレックスが解消されることで、患者さまの表情が明るくなり、人生そのものが前向きに変わっていく。その瞬間に立ち会えることが、この仕事の最大のやりがいです。
____そこからクリニック開業まで、どのような経緯があったのでしょうか?
西山慶先生形成外科での研修後、湘南美容クリニックで5年間勤務しました。表参道院の院長も務め、目元の手術に関しては、多くの症例を経験することができました。しかし、技術を突き詰めていく中で、ある種のジレンマも感じるようになったのです。大規模組織になると、どうしても提供できる施術が標準化され、メニューとして決まったものしか提供できません。目元の手術は非常に奥深く、患者さま一人ひとりの状態に合わせて、メニューにはない、より繊細で高度な技術を組み合わせることで、もっと良い結果が出せるのに、それができない。そのもどかしさが、年々大きくなっていきました。また私の執刀を希望する患者さまからの声も後押しになり、何の制約もなく、医療を提供できることから、独立を決意しました。
____開業の地に銀座を選ばれたのは、なぜでしょうか?
西山慶先生私の患者さまは、ありがたいことに、約半数近くが関東圏外からお越しくださいます。以前勤務していた表参道は、遠方から新幹線などで来られる方にとって、少しアクセスが不便な面がありました。その点、銀座は東京駅からのアクセスが抜群です。手術後、お疲れの患者さまが、少しでもスムーズにご帰宅できるように、という思いから、この場所を選びました。
半永久的な理想の目元を目指す

____先生が最も得意とする「たれ目形成」について、詳しく教えていただけますか?
西山慶先生「たれ目形成」*1は、その名前の通り、つり目を気にされている方が、優しい印象のたれ目にするための手術、というイメージが強いかもしれません。しかし、実際にご相談に来られる方のお悩みで多いのは、つり目の改善だけでなく、「目を大きく見せたい」というご希望です。下まぶたのラインを下げることで、白目の見える範囲が広がり、目を縦方向に大きく見せることができるのです。
____たれ目形成には、どのような方法があるのでしょうか?
西山慶先生たれ目形成の種類は、糸で留めるだけの「切らないたれ目形成」と、組織(結膜)をしっかり切開して固定する「切るたれ目形成」の2つです。私は、後戻りのリスクが極めて少なく、半永久的な効果が期待できる「切るたれ目形成」を専門としています。「切らない方法」方法は、手軽ですが、時間の経過とともに関係なく、ほぼ100%元に戻ってしまうと考えています。せっかく勇気を出して手術を受けるのですから、持続的な効果が期待できる「切るたれ目形成」に私はこだわっていますね。
「たれ目にしたい」のか、「目を大きく見せたい」のか、患者さまの理想とするイメージは、非常に繊細なニュアンスの違いがあります。カウンセリングでは、そのイメージの共有が何よりも大切です。理想のイメージ写真を一緒に見ながら、ミリ単位でデザインを調整し、ゴールを明確にすることで、術後の満足度を最大限に高めることを目指しています。
____「たれ目形成」を受ける場合、どのような流れになりますか?
西山慶先生遠方からお越しくださる患者さまが多いため、カウンセリングは2つのパターンをご用意しています。一つは、実際にご来院いただく方法。もう一つは、事前にLINEやお写真でやり取りをさせていただき、ある程度の治療方針と費用をご提示した上で、手術当日に最終的なカウンセリングと施術を行う方法です。
カウンセリングでは、患者さまが、「医師に全てお任せで決めてほしいタイプ」なのか、それとも「ご自身の理想が明確にあって、それを実現してほしいタイプ」なのかを見極めることを重視しています。どちらのタイプかによって、ご提案の仕方やコミュニケーションの方法を変え、患者さまが最も心地よく、そして納得して治療に臨めるよう配慮していますね。
カウンセリングで決定したデザインに基づき、局所麻酔と、ご希望に応じて静脈麻酔を使用して手術を行います。手術後は、1週間後に抜糸のために一度ご来院いただきます。モニター様の場合は、その後も1ヶ月後、3ヶ月後と、定期的に経過を診させていただきますね。
目元のことで悩んでいるなら、ぜひ相談してほしい

____知識をアップデートするために、どのようなことをされていますか?
西山慶先生学会への参加はもちろんですが、それ以上に、同じ目元の手術を専門とする、信頼できるドクターたちとの情報交換を大切にしています。今では、ほぼ毎日のようにLINEで連絡を取り合い、「こういう症例はどうアプローチするか」「この新しい方法はどうか」といった議論を交わしていますね。同業者と常に切磋琢磨することが、技術を陳腐化させないためには最も重要です。
____最後に、この記事をお読みの患者さまへメッセージをお願いします。
西山慶先生私のクリニックには、3〜4割ほどの患者さまが、他院で受けたたれ目形成の「修正」を希望されて来院されます。一度手術を受けて、元に戻ってしまったり、理想と違う結果になったりして、二度目の手術を受けるというのは、時間や費用、精神面を考えても非常にもったいないことです。もし、目元のことで悩んでいるのなら、ぜひ、一度ご相談ください。