東京都小平市、西武多摩湖線の一橋学園駅から徒歩5分の場所にある「尚原歯科医院」。副院長の尚原弘治(なおはら こうじ)先生は、大学卒業後、海上自衛隊での研修医として歯科から口腔外科、麻酔科まで網羅する異色のキャリアを積まれた経歴を持ちます。現在は一般診療に加え、見た目の美しさと機能性を両立させる自由診療に注力されている尚原先生に、医師を志したきっかけや、海上自衛隊での経験、そして診療において大切にしている想いについて詳しく伺いました。
「すべてを経験したい」好奇心から海上自衛隊の歯科医官へ

____先生が医師を志したきっかけを教えていただけますか?
尚原弘治先生両親が歯科医師で、実家が歯科医院を開業していたことがまず大きな環境としてありました。小さい頃から歯医者という存在がとても身近にあったんですね。ただ、最初から「絶対に歯医者になりたい」と強く思っていたわけではありませんでした。自分の将来を真剣に考えたとき、一つのチャレンジとして意識し始めたのがきっかけです。
実は3つ上の兄が医学部に進学していました。現在は内科医として働いているのですが、兄の猛勉強する背中を見ていて「自分に同じことができるか」と考えたときに、少し違う道を模索した部分もありました。兄が医師の道を選んだため、実家の歯科医院は自分が継ごうと決意し、本格的に歯科医師を目指すようになりました。現在は別のクリニックで院長を務めながら、週に1回は実家の診療も手伝っており、数年後にはしっかりと実家に戻って継ぐ予定です。
____大学卒業後、海上自衛隊で研修医をされたという異色の経歴をお持ちですね。
尚原弘治先生私の選択基準として「好奇心」や「直感を信じる」という部分がありまして、学生時代にたまたま海上自衛隊の歯科医官の先生と知り合う機会があったのが始まりです。「海上自衛隊の歯医者はこんな仕事だよ」というお話を聞いて、純粋に面白そうだし経験してみたいと思いました。
詳しく調べてみると、研修カリキュラムが非常に充実していたことも決め手になりました。一般歯科だけでなく、口腔外科でのがん治療や外傷処置、さらには麻酔科での全身麻酔の管理まで、歯科医師免許を持って携われる領域をすべて網羅できるプログラムだったのです。学生時代から非常に幅広い分野に興味があり、「全部を経験してみたい」と考えていた私にとって、最適な環境でした。周囲からは驚かれますが、非常に密度の濃い2年間を過ごすことができました。
____その後、現在の医療法人へ入職された経緯は?
尚原弘治先生海上自衛隊での研修中に出会った先生方と今後のキャリアプランを相談する中で、自分が理想とする歯科医療を実現するためには、自衛隊に残るよりも一般的な開業医として広くアプローチする方が良いと考えるようになりました。2年の研修を終えて退官し、その時にご縁のあった先生からのご紹介で現在の法人の理事長先生と出会い、入職することになりました。
美しさと機能性を両立させ、20年先を見据える「審美修復」

____クリニックには、どのようなお悩みを持つ患者さまが多いですか?
尚原弘治先生入職したクリニックがある地域ですと、一番多いのは「虫歯の再治療」ですね。過去に治療した場所がまた虫歯になってしまったり、痛んだりしみるといったお悩みで来院される方が中心です。歯がなくて噛めないという方もいらっしゃいますが、やはり過去の治療部位の再発で悩まれている方が圧倒的に多い印象です。
____先生が特に注力されている施術について、教えてください。
尚原弘治先生私が特に力を入れているのが前歯などの「審美修復(審美治療)」と「インプラント治療」です。審美修復においては、ただ単に白い歯を入れて「見た目を綺麗にする」だけでは不十分だと考えています。大切なのは、歯茎のラインとの調和や、噛み合わせといった「機能面」との両立です。毎日食事をして咀嚼する場所ですから、機能性が伴わなければ長持ちしません。ただ綺麗なものを作るのは簡単ですが、私は10年、20年と長期にわたって平気で使っていただけるような、長い目線を持った審美修復を心がけています。
また、インプラント治療においては、骨が少なくて難しいケースでも、骨を造る治療(骨造成)から対応しています。そのほか、小さな虫歯の段階でしっかり精密に治して再発を防ぐ「接着修復」にも力を入れていますね。
____治療において、先生が特に工夫されている工夫やこだわりはありますか?
尚原弘治先生プロの目線、あるいは同業の歯科医師が見ても「本当に綺麗で良い状態だな」と思える高水準な仕上がりに近づけることです。患者さまが満足されるのは当然のこととして、医療従事者としても納得のいくクオリティを追求しています。そのため、細かい部分の調整には妥協せず、しっかりと時間をかけます。また、歯の形や色を実際に作る技工士さんとも密に連携を取り、「もっとこうしたい」というこだわりを共有しながら進めています。
____具体的な施術の流れについて教えてください。
尚原弘治先生初診の段階では、お口の中だけを見るのではなく、お顔全体のバランスから診察をスタートします。口元の見え方、正面や横顔から見たときの顎の向き、傾きなどをトータルで観察し、そこから口の中の検査やレントゲン撮影などの詳しい診察へと進みます。当院では、初日に強い痛みがあるなどの急を要する場合を除いて、いきなり削ったりするような介入は行いません。初日は検査と問診、そして大まかな治療が必要な場所のご説明に留めます。その上で、私たちが提案できる治療計画をお伝えし、「どのレベルのゴールを目指したいか」を次回までに患者さまご自身にも考えていただきます。
2回目の来院時に、ご予算やご要望、最終的なゴールを確定させ、そこからまずは歯石取りや虫歯治療といったお口の「土台づくり(初期治療)」を行います。基礎がしっかり整った段階で、仮歯の調整や最終的な審美修復のステップへと移っていきますね。
患者さまと医療チーム全員で「同じゴール」を共有する

____先生が知識を増やしていく上で普段から行っていることがあれば教えてください。
尚原弘治先生積極的に様々な分野のセミナーに参加して、信頼できる先生方から学ぶことを一番大切にしています。学会へは年に数回参加していますが、日頃のセミナーや、そこで知り合った熱心なドクター仲間との情報交換が大きな刺激になっています。仲の良い先生とは一緒に食事をしながら症例について質問し合うなど、機会があればどんどん新しい知識を取り入れるようにしています。
____診察を行う上で、先生が最も大切にされていることは何でしょうか?
尚原弘治先生患者さまと治療の「ゴール」を完全に共有し、そこにズレがないようにすることです。歯科治療は、私一人が行うものではありません。患者さまご自身、私、そして技工士も含めたチーム全員で一つのゴールに向かって作り上げていくものだと考えています。だからこそ、独りよがりな治療を押し付けるのではなく、密なコミュニケーションを重ねていくことを何よりも大切にしています。
____最後に、この記事をお読みの患者さまへメッセージをお願いします。
尚原弘治先生お口や歯というのは、全身の健康を維持するために極めて重要な器官です。そして、一度失った歯や削ってしまった組織は、二度と元通りには再生しません。だからこそ、一回一回の治療や、虫歯にならないための予防を本当に大切にしていただきたいのです。
歯が悪くなると食事が楽しめなくなりますし、前歯にコンプレックスがあると人前で思い切り笑うことも難しくなってしまいます。もしそうしたお悩みがあれば、できる限り元の自然な状態に近づけるよう全力で努力しますので、ぜひお気軽にご相談ください。人生100年時代と言われる今、100年間ご自身の歯で美味しく食べ、楽しく笑える状態を維持できるよう、まずは早めの受診を心がけてみてください。

