「記事や商品に医師監修をつけたけれど、どう表記すればいいのか」「『医師監修』とだけ書けばよいのか、それとも監修者の名前まで出すべきか」——監修クレジットの書き方で迷う担当者は少なくありません。表記の仕方ひとつで、監修の効果が活きることもあれば、逆に薬機法やステマ規制のリスクを招くこともあります。
この記事では、「医師監修」の正しい書き方を、監修者クレジットに入れるべき要素・媒体別のOK例/NG例・法律上の注意点まで、実務でそのまま使える形で解説します。監修の価値を最大限に伝え、かつリスクを避けるための表記ルールをまとめました。
※本記事は一般的な表記ルールを整理した解説です。個別の表現の適法性は、商材・媒体・訴求内容により判断が異なるため、最終的には専門家にご確認ください。
WHY
「医師監修」の書き方・表記が重要な理由
医師監修とは、記事・商品・広告などの内容を、医師が医学的な観点からチェックする取り組みです。せっかく監修を受けても、その事実が正しく・具体的に表記されていなければ、読者にも検索エンジンにも「信頼できる情報だ」と伝わりません。逆に、実態とずれた表記をすると、法令違反や信頼失墜のリスクになります。
つまり監修クレジットの書き方は、①監修の価値をきちんと伝えることと、②法令・ガイドラインに違反しないことの、両方を同時に満たす必要があります。表記が重要になる理由を3つに整理します。
そもそも医師監修の意味・目的・費用・依頼方法を体系的に知りたい方は、医師監修とは?意味・目的・費用・依頼方法もあわせてご覧ください。本記事は、その中でも「表記・書き方」に特化して解説します。
ELEMENTS
監修者クレジットに必ず入れる5つの要素
「医師監修」と4文字だけ書くのは、実は最も避けたい表記です。信頼性を担保し、かつ実態と一致させるために、監修者クレジットには次の5つの要素を盛り込むのが基本です。
なぜ監修者情報の明示がSEOで効くのかは、E-E-A-Tとは?、SEOにおける権威性とは?で詳しく解説しています。
EXAMPLE
【記載例】媒体別「医師監修」表記のOK例・NG例
同じ「医師監修」でも、媒体によって適切な表記は異なります。記事・LP・商品パッケージ・SNSの4媒体について、実際のOK例とNG例を対比で整理しました。
| 媒体 | OK例(推奨) | NG例(避ける) |
|---|---|---|
| 記事・オウンドメディア | 記事冒頭または末尾に「監修:氏名(肩書き)/監修日」を明記し、監修者プロフィールへリンク | 「医師監修」ロゴだけを載せ、誰が監修したか不明 |
| 商品LP・ECページ | 「本商品の成分は◯◯医師が監修」と範囲を限定して表示 | 「医師も推奨」など、監修と推奨・効果保証を混同した表現 |
| 商品パッケージ | 「成分監修:氏名(資格)」と小さくても正確に記載 | 監修していない項目まで「医師監修」と一括表示 |
| SNS・広告投稿 | 監修の事実に加え、広告の場合は「#PR」等で広告である旨も明示 | 監修を効能の断定(「これで治る」等)に使う |
ポイントは、OK例に共通して「誰が・どの範囲を」が明確である点です。反対にNG例は、監修の範囲を曖昧にしたまま「効果がありそう」という印象だけを強めており、優良誤認や薬機法違反につながりやすい表記です。
※上記はあくまで一般的な整理です。実際の可否は商材・訴求内容・掲載媒体の規約により異なります。
NG
やってはいけないNG表記と名義貸しのリスク
監修表記でとくに避けるべきなのが、実態と表示が一致しないケースです。代表的なNGパターンと、それが招くリスクを整理します。
- 「医師監修」とだけ書き監修者が匿名
- 監修範囲を超えて記事全体を監修したと表示
- 監修=効果・効能の保証であるかのような表現
- 監修していない商品にまで流用・使い回し
- 景品表示法の優良誤認に該当するおそれ
- 薬機法の誇大広告・効能標榜に抵触
- 発覚時のブランド・監修医師の信頼失墜
- ステマ規制違反(広告・関係性の不明示)
最も重大なのが、監修の実態がないまま名前だけを借りる「名義貸し」に近い運用です。氏名を出していても中身の確認が伴わなければ、実態のない監修表示となり、発覚した際にはブランドと監修医師の双方が大きな信頼を失います。「正しく監修し、監修した範囲だけを正しく書く」ことが大原則です。
薬機法・景表法との関係は、医師監修は薬機法違反になるのか?、景品表示法とは?で具体的に確認できます。
LAW
薬機法・景表法で気をつける表現ルール
「医師監修」という表記そのものは違法ではありませんが、監修を根拠に効能・効果を断定する表現は、薬機法や景品表示法に抵触するおそれがあります。監修クレジットを書くうえで、あわせて注意したい表現ルールを整理します。
| 観点 | 注意点 | 考え方 |
|---|---|---|
| 効能の断定 | 「医師監修だから効く」等の断定はNG | 監修は正確性のチェックであり、効果保証ではない |
| 最上級・優良誤認 | 「医師も認めた唯一の」等の誇張はNG | 客観的根拠のない最上級表現は避ける |
| 監修範囲の誇張 | 一部監修を全体監修に見せる表記はNG | 監修した範囲に表示をとどめる |
| 体験・推奨との混同 | 監修と「医師が推奨」を混同しないこと | 監修と推薦は別物。推奨表示には別の根拠が必要 |
化粧品・健康食品・医薬部外品などは、そもそも標榜できる効能効果の範囲が法律で定められています。監修の有無にかかわらず、この範囲を超える表現はできません。薬機法の基本は薬機法とは?、医療・美容の広告ルールは医療広告ガイドラインとは?で確認しておきましょう。
STEMA
ステマ規制と監修表記の関係
2023年10月に施行されたステルスマーケティング規制(景品表示法の指定告示)により、事業者の広告であるにもかかわらず、それを隠して第三者の意見のように見せる表示が禁止されました。監修表記も、この規制と無関係ではありません。
監修表記でステマ規制に触れやすいケース
たとえば、報酬を支払って監修を依頼しているのに、あたかも医師が中立的に「おすすめしている」かのように見せると、広告であること・関係性が不明示としてステマ規制に触れるおそれがあります。監修と「純粋な第三者推奨」は、はっきり区別して表記する必要があります。
ステマ規制の全体像と具体的な対策は、ステマ規制とは?最新の法律と企業が取るべき対策で詳しく解説しています。
SCOPE
監修範囲・監修日・更新の正しい書き方
監修クレジットで見落とされがちなのが、「監修範囲」と「監修日」、そして情報更新時の扱いです。ここを正しく書くことで、表記の正確性と情報の鮮度が担保されます。
監修範囲の書き方
記事全体を監修したのか、特定のセクション(例:成分の安全性、医学的な説明部分)のみを監修したのかを明記します。「記事内の医学的記述を監修」のように範囲を限定する表記は、実態と一致しやすく安全です。監修していない部分まで監修済みに見せるのは避けます。
監修日と情報更新の扱い
医療・健康情報は、ガイドラインや研究の更新で内容が変わります。監修日を明記し、本文を大きく修正した場合は再監修を受けて監修日を更新するのが理想です。古い監修日のまま内容だけ書き換えると、監修の実態と表示がずれてしまいます。
CHECK
正しい表記でSEO評価と信頼を高めるチェックリスト
正しい監修表記は、読者の信頼を得るだけでなく、Googleが重視するE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の評価にもつながります。公開前に確認したいチェック項目を、目的別にまとめました。
- 監修者の氏名・肩書き・資格を明記したか
- 監修範囲を具体的に書いたか
- 監修日を記載したか
- 監修者プロフィールへの導線があるか
- 効能・効果を断定していないか
- 監修範囲を誇張していないか
- 広告の場合はPR・広告と明示したか
- 監修と推奨を混同していないか
これらは、監修クレジットを「置くだけ」で終わらせないための最低限の確認事項です。特に医療・美容・健康食品などのYMYL領域では、監修者情報の明示が検索評価に影響しやすいため、丁寧に整えることをおすすめします。詳しくはYMYLジャンルのSEO攻略法をご覧ください。
FAQ
よくある質問(FAQ)


