2022年4月にオープンし、2周年を迎えたばかりのART LOUNGE CLINIC(アートラウンジクリニック)。東京都港区に所在する同院は、美容医療とアートが融合した新世代のクリニックです。院長の中野陽子先生は、ウェルネスドクターとしても活躍しており、人生をより豊かにするためのサポートを行っています。中野先生が注力している施術やクリニックについてのお話など詳しくお伺いしました。
「人生をアートする」彩り豊かな日々をサポート
____ART LOUNGE CLINICのコンセプトをお聞かせください。
中野陽子先生当院は「人生をアートする」ということをコンセプトに掲げております。
私やスタッフ含め、通ってくださる患者さまの人生をより彩り豊かにするためのお手伝いをさせて頂きたいという願いが込められています。
____ART LOUNGE CLINICの名前の由来について教えてください。
中野陽子先生3つの意味が含まれています。第一に「人生をアートする」という当院のコンセプト、第二に忙しい毎日の中で、いったん立ち止まってみる「マインドフルネス」な空間を提供したいという思い、第三に芸術という意味で「アートする医療」です。 日頃、ご多忙な中で過ごす患者さまのために、当院のラウンジでほっとくつろげるような空間をご提供し、自分を見つめ直す時間にしてもらいたいと思っています。また、当院を通してもっと自分を好きになってもらうための「芸(アート)」と、安心で安全、確実な医療を提供する「術」を掛け合わせております。
____中野先生が、美容皮膚科医を目指されたきっかけについて教えてください。
中野陽子先生最初は、全身管理や集中治療を突き詰めたいという想いから麻酔科医になりました。その後、岩手医大に勤めていた際に、東日本大震災を経験したんです。その経験によって外科医だった主人は、「明日死んでも後悔しない人生を送りたい」と精神科医に転科しました。そんな姿をみて、私自身も「病気の有無に関わらず、1人の"ひと"を医療を通じてサポートしたい」と思うようになりました。そして私も同じく美容への転科を決意し、今に至ります。
____数々の医療科がある中で「美容」を選ばれたのにはどういった理由があったのでしょうか。
中野陽子先生私は、illness(病気)に向いた医療からwellness(いきいきとした状態)に向いた医療を追求したいという想いから美容を選びました。元々、転科する前からメドケアヨガという名前で、障がいのある方や高齢の方の健康をサポートする活動を行っていたのですが、ウェルネスに関係している医療を追求しないことには、自分のミッションが達成されないと思い、美容の道を選ぶことにしました。
※ウェルネス・・「自分らしい、いきいきとした輝いた状態やいきいきとした人生」のこと
美容皮膚科は美の土台作りである
____中野先生が、今一番力を入れている施術はありますでしょうか?
中野陽子先生現在は、解剖学的に基づいたヒアルロン酸注入*1と肌育治療*2に注力しております。ヒアルロン酸注入は、注入する層によっては、骨萎縮のボリュームロスを改善したり、浅い層の脂肪組織を改善したりという効果が見込めます。また、小ジワの改善も期待できます。
※肌育治療については、以下参照
____ヒアルロン酸注入はどういったお悩みの方が希望されますか?
中野陽子先生幅広い年齢層の方にご来院いただくので、お話を伺っているなかで「そのお悩みでしたらヒアルロン酸注入での土台作りがよさそうですね」などという提案になることが多いです。エネルギーデバイス(HIFU)などで引き締めながら、ヒアルロン酸注入を組み合わせる、という複合治療も多いです。ミドル層の方々はフェイスラインのお悩みや、たるみなどのご相談をよくいただきます。若い方からは主にbeautificationのご相談が多いです。
____先生が施術をする際のこだわりについてもお聞かせください。
中野陽子先生ヒアルロン酸注入をする際には、常に解剖学的に基づいた施術を行い、安全な医療を提供する事を心がけています。必要なところに必要な量だけ注入することや、全体のバランスを意識しています。
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____ヒアルロン酸の持続期間はどのくらいですか?
中野陽子先生大体1年から1年半ぐらいを目安と説明させていただいてます。
ヒアルロン酸は徐々に吸収されていくものではあるので、ずっと同じ状態ではないということもお話しています。また、「全体のバランスを考えましょう」というお話しをすることが多いですね。
___なるほど。ちなみに痛みやダウンタイムなどについてはいかがでしょうか。
中野陽子先生ヒアルロン酸自体に局所麻酔が含まれておりますので、痛みは感じることは少ないと思います。ですが、ご不安な方にはオプションにはなりますが、笑気麻酔や麻酔クリーム、ブロック麻酔などのご提案もさせていただいております。
ダウンタイムについても、個人差はあるものの内出血が起こる程度で済むことが多く万が一、内出血が起こったとしても通常は数日で自然に消えていきます。
医療の力によってサポートし、自然なエイジングケアを目指す
____次に肌育治療についてもお伺いしたいのですが、どういった治療法になるのでしょうか。
中野陽子先生当院では、ジャルプロ*3やジュベルック*4、ボライト*5などをプルリアル肌育治療の施術として行っております。
ジャルプロは真皮の活性化を促進させるもので、アミノ酸と低分子ヒアルロン酸によってコラーゲンの生成を促します。ジャルプロはいくつか種類がありますが、例えばジャルプロクラシックは表情シワなどの薄い皮膚の改善が得意です。
ジュベルックは、最近人気の施術で、コラーゲンを生成し毛穴の引き締まりや、きざまれたシワの改善に効果が期待できます。
ボライトは、水分の保湿に特化したヒアルロン酸です。
肌育治療は、医療の力によって本来自分が持つ力を後押しすることで、自然なエイジングケアを目指す治療法です。真皮や皮下組織にアプローチするため、肌質改善が目指せます。
____肌育治療には多くの施術メニューがありますが、どのように術式を決めていくのでしょうか。
中野陽子先生基本的には、患者さまの肌状態やお悩みをお伺いした上で、適応する治療法をご提案させて頂き決めていきます。最近では、ジュベルックへのお問い合わせをよくいただいております。お肌の状態を見させていただき、お客様のご状態に合ったものをご提案させていただいています。
____肌育治療を行う上で、先生がこだわっていることはどういったことでしょうか。
中野陽子先生基本的には、全てドクター施術の注射で行っています。例えばジュベルック1つとっても、毛穴に効かせたいのか、小ジワに効かせたいのか、引き締めたいのかで、針の角度や深さを全部変えてるんですよ。あとはやはり細かく打つことから、こまめに針を取り替えたり、内出血をなるべく減らしたりするなどの工夫をしています。
美容皮膚科で土台を作り、 アートメイクで仕上げる
____貴院が行うアートメイクの施術の特徴について教えてください。
中野陽子先生当院は、美容皮膚科で土台を作ってから、 アートメイク*6で仕上げるようなイメージで行っています。
一般的な眉やリップ、アイライン、ほくろなどのメニューに加えて当院ではアピアランスケアも行っております。がん治療アートメイクとも呼ぶのですが、がん治療などによって見た目の変化が起こってしまったもしくは、治療によって今後見た目の変化が起きる可能性のある患者さまにも、アートメイクをすることで自分らしさを失わず生活してほしいとの願いから、施術を提供しているアーティストがおります。
____貴院では施術者の違いで料金形態が異なるようですが、どういった違いがあるのでしょうか。
中野陽子先生当院では、グランドマスターとトップアーティストをお選びいただけるのですが、双方の違いとしては講師経験があるかどうかになります。
____貴院のアートメイクの施術内容についてお聞かせください。
中野陽子先生当院では個人差もありますが、1度の施術で大体40〜50%程度の定着率となり、2〜3回くらいでゴールを目指しましょうというお話をさせていただいております。定着後は、1年〜3年かけてゆっくり薄くなっていくようなイメージです。 痛みについては、施術時に麻酔を使用するので基本的にはほとんど感じないとおっしゃる方が多いです。それでも痛みにご不安な方などは、ブロック麻酔や長期麻酔、笑気麻酔の追加なども対応しております。術後はかさぶたができるのでその期間がダウンタイムになるのですが、1週間程度を目安としてご案内しております。
____ちなみに眉毛など、数年経ってやっぱり形や色味を変えたいなどといった要望があった場合に再施術は可能なのでしょうか。
中野陽子先生基本は最初のカウンセリング時に、先を見据え年を重ねても不自然ではなくナチュラルで骨格に合ったデザインをご提案することを意識しております。ただ、それでも患者さまのご希望で色味など変えたい場合は、エンライトンというピコレーザーで色素を除去することも可能です。
____貴院でアートメイクをする方はどういったお悩みで来院されるのですか?
中野陽子先生当院で一番人気の部位が、眉毛になるのですが、日頃お忙しい方や歳を重ねることで薄くなってきた眉毛の悩みに対して施術を希望される方が多いです。また、自分に似合う眉が分からない、というお悩みでご相談いただく方も多いです。最近は、娘さんが当院で施術されて、お母様やお父様におすすめしたことをきっかけにご来院される方も多くなりましたね。
____眉毛のデザインなどはどのように決めていくのでしょうか?
中野陽子先生稀にご希望に対して将来的におすすめできないなと判断した場合は、担当のアーティストが別のご提案をさせていただくこともありますが、骨格に合わせた眉を担当させていただく眉をお客さまと相談しながら進めていきます。また、デザインによってはデメリットについても担当アーティストよりしっかりと事前にお話しさせていただきます。
美容医療とアートを融合させる
____中野先生が、患者さまと向き合う上で大切にしていることはどんなことですか?
中野陽子先生治療を通じて「どんな自分になりたいか」という事を汲み取ることを意識してお話を伺っています。
当院に来ていただくことで、内面から元気になっていただくことだったり、生活を楽しみ自分を好きになってもらえるようなクリニックを目指しているので、言葉の選び方や話し方は特に意識しています。
____今後の展望と、貴院を訪れたい方へメッセージをお願いします。
中野陽子先生医療を通じて「患者さまやスタッフの人生をアートする」ことをより深めていきたいなと思っています。そのために、今後はさらに美容皮膚科とアートメイクの融合をより強固なものにしていこうと考えております。 美容皮膚科というと、ハードルが高いイメージがあると思うのですが、当院は気軽にご相談していただけるクリニックを目指しているので、少しでも気になることがあれば、ぜひ立ち寄ってご相談いただけたら嬉しいです。また、英語対応が可能ですので国内外問わずぜひ、たくさんの方にご利用いただけたらと思います。