マウスピース矯正の名医
葉清貴先生 
ハートデンタルクリニック

「めざすのは、患者さま本位のコミュニケーションが取れる歯科医師」だと熱く語る、「ハートデンタルクリニック」の院長、葉清貴先生。患者さまの希望を丁寧に聞き取り、その上で、治療のヴィジョンを共有し、最終的には患者さま自らの価値観で治療法を選択してもらうという姿勢を貫いています。先生が大切にする歯科医師としての信念とは。詳しくお話を伺いました。

大切にする4つのコミュニケーション

___先生のご経歴を教えてください。

葉清貴先生私は、現在55歳ですが「むし歯0」、さらに一度も歯を削ったことがない歯科医師です。
家業はラーメン店で、8人兄姉の末っ子。兄弟からの影響もあり、いつしか医師になることを夢見ていました。さまざまなアルバイトを経験しながら歯学部を卒業し、11年間の歯科医勤務を経て、38歳で「ハートデンタルクリニック」を開業しました。

開業当初は、周囲の方々へ自分の正しさを押し付けてしまう性格でしたが、理想の歯科医院像を描いて「本当に良い歯医者とはなにか?」の自問自答を繰り返し、たどり着いた答えが「患者さま本位のコミニュケーションができる歯医者」でした。
「患者さまの歯の治療」について考えることは「患者さまの人生と生き方」を考えることとイコール。患者さまの予算や意向を最大限に尊重し、長期的なプランで未来をともに創るヴィジョンを持つこと。そして、患者さま自らの意思で治療方針を選択し、予約時間を守るなど「自己責任」を重要視し、医師が患者さまを育てるスタンスをとることも大切です。 さらに、同じ価値観をもった歯科医師を増やすこと、自分の価値観で歯医者を選べる方を増やすこともミッションだと考えています。

___歯科医師をめざしたきっかけはなんですか?

葉清貴先生小学生の頃、むし歯予防のポスターを描いて入選したことが、「歯」を意識した最初のできごとでした。正直なところ、学校に居残りして描いた絵でしたので、入選したのにはびっくりしましたね。(笑)
実際に歯科医師をめざしたのは、歳の離れた兄に「サラリーマンのように人に雇われる仕事は向いていないから、手に職をつけた方がいい」と言われ続けたからです。私の性格をよく知る兄の影響は大きかったですね。医者という選択肢もありましたが、注射や血を見るのが苦手でしたので、 歯医者になろうと決意しました。(笑)

___診察を行う上で大切にしていることはなんでしょうか?

葉清貴先生患者さまとの4つのコミュニケーションを大切にしています。

まずは患者さまから、これまでの治療で嫌だった体験や、これからの治療での希望をできるだけ詳しくお聴きすることです。良い治療を行うためには医師の技術と併せて、患者さまがお口についてどんな不安や希望を持っていらっしゃるのかなど、お気持ちをしっかり理解することが大切です。当院では、初診時にできるだけ丁寧にカウンセリングを行っています。

2つ目は、むし歯や歯周病など、お口の状態をできるだけ詳しくご説明することです。
痛みのある箇所を治療するのはもちろん、ご自身でお口のケアをしながら、生涯自らの歯でおいしく食事をしていただくためにお口全体の検査を行い、将来的に歯を失うリスクを詳しくご説明します。

次に、お一人おひとりに、できるだけ多くの治療方法をご提案し、それらの違いをわかりやすくご説明すること。お口の健康を守る医療技術は日々進歩しています。同じ症状でも治療方法は一つだけでなく、機能面、健康面、審美面など違いや特徴があります。当院では、利点や欠点も含め、選択できる治療法をわかりやすくご説明しています。

最後に、健康で豊かな人生を笑顔で送っていただくために、予防と定期検診で歯を守る最大限のサポートを行うことです。18歳以上の方々の場合、むし歯がない方でも歯周病での定期検診は必要。歯についた歯石は歯科医院でしか取り除くことはできず、歯と歯ぐきの境目のブラッシングが不十分だと、知らないうちに歯周病が進行してしまうことも起こります。また特にお子さまの場合、定期的にチェックすることで、むし歯の早期発見にも繋がります。お口の状態に合わせた日頃のケアの方法だけでなく、定期的なお口のチェックとお手入れをご提案しています。

インビザラインでの矯正治療に注力

___先生が得意としている施術を教えてください。

葉清貴先生矯正、審美、予防ですね。
一般歯科の先生で矯正治療している方は少ないですが、当院ではワイヤー矯正、マウスピース矯正のいずれも対応しています。マウスピース矯正は、18年前の開業時より取り組んでおり、3つ目のインビザライン*1も10年になります。
仕上がりに自信のある審美治療も得意です。「好きこそものの上手なれ」と言いますが、当院のホームページでは100以上の症例を掲載していますので、ぜひご覧になってください。
また、治療の際には医師のセンスも問われます。特に、矯正治療や審美治療の仕上がりは、それぞれのセンスが現れるものです。そのため、美的感覚を常にアップデートするように意識し、日々生活しています。ちなみに、「センスが良い」と褒められるととても嬉しいですね。

___クリニックの特徴を教えてください。

葉清貴先生来院する方々に、一生健康で豊かな生活を笑顔で送っていただくために、最大限のサポートを提供するという治療方針を掲げています。
・なるべく削らない、なるべく抜かない治療を大切にして、できるだけご自身の歯を残すための治療をめざします!
・歯を残すために丁寧な治療を行います!治療回数が多くなるのは、ほとんどの場合、歯を長持ちさせて残すための精密かつ徹底的に丁寧な根の治療を行っているからです。すぐにあきらめて抜歯するような治療は行いません!
・将来まで歯を守るために、さまざまな口腔内検査を行います!口腔内全体を把握し、できるだけ歯が長待ちする良質な治療をめざします!
・丁寧な説明を重視しています!お口の状態や治療計画の説明、治療方法についてのご相談などを丁寧に行い、患者さまが理解し納得してから治療に入ります!
・すべての方にいろいろな治療方法の説明を行います!「勝手に銀歯を入れられた!」「説明なく勝手に治療された!」ということがないように、お一人おひとりに合った治療方法をご相談させていただきます!
・むし歯や歯周病を治療するだけでは歯は守れませんので、予防を重視した治療をめざしています!大人も子どもも、定期検診に通うことで長期的に歯を守ることができます。

患者さまとの信頼関係を大切にし、スタッフ一丸となり、患者さまに最適な cure & care ( 治療と予防 )を施すことで、ハートデンタルクリニックに関わるすべての方々が幸せを追求できる医院をめざしています。
その理念を通し、できるだけ侵襲、痛み、治療回数の少ない処置を行い、患者さまのご希望に応えたいと考えています。同時に、ご自分の歯で美味しくなんでも食べられ、一生健康で豊かな生活を笑顔で送っていただくために、治療後の予防と定期検診で歯を守る最大限のお手伝いをしたいですね。

歯医者さんと患者さまの共同作業で、健康なお口をめざす

___先生が知識を増やしていく上で普段から行っていることを教えてください。

葉清貴先生コロナ禍が影響し、ここ最近は実現できてないですが、海外ボランティア(ミャンマーに3回、ベトナムに2回の計5回)や海外研修(ペンシルベニア大学やハーバード大学、今年2月にドバイの国際歯科大会)などへ積極的に参加しています。国外に足を運び、世界基準で視野を広げることを特に意識しています。
実際に、世界へ出ていろいろと体験することで、今の状況がいかに恵まれているかを再認識することもあります。「当たり前ではなく在り難い」と考える機会にもなり、自然と「感謝」にも繋がります。多様な人生経験こそが財産です。
また、自分がピンとくる考え方の著者などには、実際に会いに行きます。「出逢いの質こそが人生の質」という考え方を大切にしているからです。

___どのような悩みを抱えている患者さまに来院してほしいですか?

葉清貴先生ご自身の歯の状況に興味を持ち、今後どのような口腔内をめざしたいのかを明確に意識している方。また、むし歯などの治療が終わった後に、先を見据えた矯正や審美、予防に興味を持ち、自ら進んで予約を行う方ですね。遅刻しない、キャンセルしない、無断キャンセルしないという価値観を共有できる患者さまにご来院いただきたいです。

___キレイで健康な歯を保つ上で最も大切なことはなんでしょうか?

葉清貴先生自分の歯の現状を理解した上で、自ら取り組めることと、歯科医師などプロフェッショナルに任せることをそれぞれ区別して認識することです。そして、継続して3〜6ヶ月に1度はかかりつけ歯科の定期検診を受けていただきたいですね。
治療を行うことは、少なからず確実に歯の寿命を短くします。それを防ぐために、お一人おひとりに見合った予防法をご提案し、できるだけ多くの方が健康なお口の状態、つまりご自身の歯でなんでも美味しく食べられる状態を保てるようにサポートしたいですね。もしくは、それ以上に予防と定期検診、矯正治療や審美治療などにも興味や関心を持つように促していければと考えています。

___クリニックを選ぶ際に重視すべきポイントはありますか?

葉清貴先生まずは、価値観が合う歯医者さんを探してください。私の場合で言えば、予約時間を守り時間を大切にしてくれる人か、できるだけ歯を削らない、抜かないという価値観に共感してくれる人か、さらに「歯の大切さ」を理解してくれる人かということです。
患者さまもまた、歯医者から選ばれているのです。患者さまご自身がどんな治療を受けたいのかを明確にし、自らの目線でコミュニケーションが取れる歯医者さんを探すことが大事です。

その想いやこれまでの経験をまとめ、「良い歯科治療になるかどうか?はあなた次第です!!」という本を先日出版いたしましたので、ぜひこちらも読んでいただければ嬉しいです。(Clover出版/税込¥1,760 https://amzn.asia/d/f4E8rDE)

すべての方々にとって良い歯医者さんというのは存在しません。口コミなど、他人の基準で選ぶのではなく、皆さんお一人おひとりにとって良い歯医者さんを見つけてください。 ただし、歯の治療は歯医者さんと患者さまの共同作業です。良い治療を受けたければ、歯医者さんを一方的に評価するばかりでなく、患者さま自身の行動もまた、評価されていることを忘れないでください。

プロフィール
葉清貴先生
ハートデンタルクリニック/院長 葉清貴
鹿児島県出身。鹿児島大学を卒業後、宮崎県都城市の隣町の三股町の歯科医院に11年間勤め、退職して5日後の2007年4月に都城市内にハートデンタルクリニックを開院。患者さまが一生健康で豊かな生活を笑顔で送れるクリニックを志し、患者さまと歯科医師の価値観の共有も重視しながら治療を行う。

問い合わせ:0986-58-7700

治療メニュー等

取材日:2024年5月1日

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◾️施術名:インビザライン
◾️施術の説明:世界100ヵ国以上で採用されているマウスピースを使用した矯正治療です。
・お口の健康を良好な状態に維持:インビザライン・アライナーは取り外し可能なので、治療中でも簡単に歯磨きを行うことができ、口内を衛生に保つことができます。
・治療中でも自身に満ちた笑顔:インビザライン治療では、治療をはじめて1ヶ月目から成果が表れる場合があります。しかも、インビザライン・アライナーは目立たないため、装着していても治療中であることに気づかれることがほとんどありません。
・治療回数を減らせることも:インビザライン治療では、治療が約1〜2か月に1度だけなので、忙しいスケジュールの方におすすめです。つまり、ご自分にとって大切な物事により多くの時間を使っていただけるということです。
・気軽に華やかな場面へ:特別が行事がある場合、その間はアライナーを取り外し、終了後に再び装着してください。(1日20時間以上の装着が基本になります)
◾️施術のリスク:
・マウスピース矯正は、決められたスケジュールを守らない場合、十分な効果が得られない可能性があります。
・マウスピースに対応していない症例の場合、治療が難しい可能性があります。
・ワイヤー矯正中、装置によってまれに口の中の粘膜が傷つき、口内炎になる場合があります。
・歯の移動に伴って、痛みや違和感を感じる場合があります。
・正しいブラッシングやメインテナンスを行わない場合、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
◾️期間:動かす装置を装着する期間は約1〜1.5年程度が多いですが、患者さまの装着程度により変化します。
◾️費用:全体的に動かす場合は抜歯しない症例(親知らず抜歯は除く)で約88万円、抜歯する場合で約99万円になります。部分矯正で上か下かの前歯だけ矯正する場合は約44万円、上下ともに前歯だけの矯正する場合は約66万円になります。(費用は全て税込)

※その他の自由診療治療費についてはHPをご参照ください。


ライタープロフィール
福島和加子
広告代理店在職中に、経営者や医師、移住者など様々なバックグラウンドを持つ人物への取材を経験。その後フリーランスとなり、「人の生きる姿」を引き出すインタビューライターとして活動中。美容医療業界を中心に、健康に関わるインタビュー記事も多数執筆。