2022年6月に小町皮ふ科から名称を変更し、美容皮膚科の診療もスタートした西荻窪皮膚科・美容皮膚科クリニック。クリニックでの治療だけではなく、自宅で行うスキンケアの提案にも力を入れています。得意とされるボトックスなどを使いながらトータル的な肌の印象づくりを進めている高畠唯先生にお話を伺いました。
自身が悩んだ経験を診療に生かす
____先生が皮膚科を目指した理由や経緯を教えてください。
高畠唯先生もともと私自身がニキビ肌で悩んでいて、小学生の時から皮膚科に通っていました。他にも蕁麻疹やケロイド体質ということもあり、肌の悩みはずっと身近にありましたね。 そういった自分自身の経験もあって、皮膚科を目指しました。
____ご自身が悩んでこられた分、患者さまの気持ちも分かっていただけそうです。
高畠唯先生そうですね。私もそうでしたが、ニキビって見た目的にすごく気になるので、すぐに治したいとみなさん考えますよね。
ただやっぱり完全になくすのは簡単ではなくて、人によってはニキビができるたびに対処することが必要になります。こうしたら絶対に綺麗になるとか早く治るということもないので、やはり日々のケアが大切になってきます。
保険で治療を始めるにしても最低でも2,3ヶ月はみて頂ければと思います。
1ヶ月くらいで治らないからとすぐにクリニックを変えてしまうと経過が追えなくなってしまうので、最初にきちんとお話しするようにしています。
美容皮膚科が初めての方にも取り入れやすく
____一般皮膚科と美容皮膚科がありますが、美容皮膚科に来られる患者さまはどのようなお悩みが多いですか?
高畠唯先生肌のくすみや肌全体のハリのなさが気になるけれど、何ををしたらよいのか分からないという患者さまが多いように感じます。 来院される患者さまは比較的年齢層が高い方が多いので、美容医療があまり身近でない方も多いんです。でも、美容医療のメニューがあることで提案の幅を広めていけるのもいいなと感じているところです。 それと保険診療で通っている方が、「実は他にも悩んでいることがあって」と美容皮膚科の治療を始められることもあります。
____悩みはあるけど何をしたらいいか分からない、という方は多いと思います。どのような治療をおすすめされていますか。
高畠唯先生くすみに関しては飲み薬とコラーゲンピール*1、イオン導入や美容点滴*2などをおすすめすることが多いかな。
定期的に通院することが難しい方には、自宅でケアができるゼオスキンのコースを提案することもあります。
肌のハリのケアに関しては、ヒアルロン酸*3で自然にリフトアップさせる施術がおすすめですよ。
____アラフォー女性におすすめの成分やスキンケアで気をつけた方が良いことはありますか?
高畠唯先生乾燥は全ての肌トラブルの原因になるので、保湿はしっかりした方がいいですね。保湿成分としては、角質の水分量を増やしてくれるセラミドがおすすめです。 それとビタミンA。コラーゲン産生が促されて肌のハリが出ますし、紫外線からも守ってくれますので、普段のスキンケアに取り入れるといいと思います。 逆に気をつけて欲しいのは、グイグイとマッサージをすることです。たるみやくすみの原因にもつながるので気をつけてほしいです。 マッサージをする際は、引っ張ったりこすったりせずに、軽く押すような感じでやって頂くようにお伝えしています。
悩みやライフスタイルに合わせて施術をチョイス
____先生がエイジングケアのために自腹でも続けたい施術を教えてください。
高畠唯先生ボトックス*4、コラーゲンピール、イオン導入です。
しわは一度刻まれてしまうと治療が大変なので、ボトックスは続けたいですね。それと肌のハリや小じわのケアとしてコラーゲンピール。
私のようなケロイド体質の場合でも、コラーゲンピールならダウンタイムがなく続けやすいのでおすすめです。
____ダウンタイムがないのはありがたいですね!イオン導入はどのような成分がおすすめですか?
高畠唯先生私はニキビが気になるので基本的にはビタミンC*5ですが、肝斑が出はじめた時は、トラネキサム酸*5のイオン導入をしました。
施術とホームケアで肌の印象アップへ
____先生がお得意とされている施術を教えてください。
高畠唯先生一番はボトックスです。痛みが少ないとか内出血が出にくいとか、打ち方がうまいと言っていただけることが多く、以前勤めていたクリニックでも指名をいただくことがありました。
____痛みや内出血が少ないのは嬉しいです。ボトックスはどのような部位に打つといいでしょうか。
高畠唯先生その方の表情の癖にもよるのですが、おすすめは額と眉間です。気になる方は鼻根にも打っておくといいかもしれません。鼻根は眉間と一緒に打った方がシワが出にくくなりますよ。 逆に目尻に関してはその人の考え方次第で、笑った時に少しシワがあった方が自然だと思う方は、打たなくてもいいのではないでしょうか。
____最後に、先生が今後より一層注力していきたいことがあればお聞かせください。
高畠唯先生「肌の印象づくり」に興味があります。例えば、シミひとつをどうするかというよりは、パッと見たときの全体的な肌の綺麗さというものを大切にしたいですね。 そのためには普段のスキンケアからクリニックで行う定期的なケア、さらに顔の形を整えるボトックスやヒアルロン酸のような施術など、トータルで見させていただきたいと思います。 皮膚科は長い付き合いになりますし、治療はクリニックだけでは難しいこともあるので、おうちでもケアを継続していただけるように、しっかりお話をしながら進めていければと思っています。