アトピー性皮膚炎の名医
森㟢仁美先生 
ケーズ皮膚科 美容皮膚科 天神院

福岡市営地下鉄「天神」駅より徒歩3分に所在するケーズ皮膚科 美容皮膚科 天神院。森嵜仁美先生は、ご自身もアトピー性皮膚炎を経験されたことから、患者さまの悩みを深く理解し、症状の改善に尽力されています。長崎大学病院での豊富な経験と、最新の治療法を取り入れながら、患者さまへの温かい思いやりを胸に、アトピー性皮膚炎の治療に取り組む森嵜先生に話を伺いました。

医師としての原点は、両親の影響と自身の経験から

____医師を目指されたきっかけを教えてください。

森㟢仁美先生医師を志した理由は二つあります。一つは、医師である両親の姿を幼少期から間近で見て育ち、自然と医療の道に興味を持つようになったこと。もう一つは、私自身がアトピー性皮膚炎を患っていたことです。この経験から、皮膚科医として患者さまの悩みに寄り添いたいと強く思うようになりました。

____その後の医師としての歩みについてお聞かせください。

森㟢仁美先生皮膚科の専門医になるためには大きな施設で学ぶ必要がありました。臨床研修を終えて、長崎大学病院に入局。そこの専門外来で数多くのアトピー性皮膚炎等に苦しむ患者さまの診療に携わり、貴重な経験を積ませていただきました。

____現在の医院にはどのようなきっかけで入られたのでしょうか??

森㟢仁美先生将来のキャリアを考えた際、保険診療に限らない幅広い治療選択肢を提供したいと考えておりました。また大学病院での経験を活かしつつ、患者さまとの関わりをより深めたいと思っていたときに、医師のコミュニティ「同門会」に参加し、当院の岩田理事長と出会いました。理事長の掲げる医療理念と私の目指す方向性が一致し、そちらで働くことを決意しました。

患者さまに寄り添うアトピー性皮膚炎の最新治療

____森㟢先生の専門分野であるアトピー性皮膚炎治療について、お考えをお聞かせください。

森㟢仁美先生私も幼い頃からアトピー性皮膚炎に悩まされてきた一人です。そのため、アトピーの辛さを誰よりも理解しています。だからこそ、患者さま一人ひとりに寄り添い、一緒に改善できるように治療をしていきたいと思っています。

____アトピー性皮膚炎で悩まれている方へのアプローチについてお聞かせください。

森㟢仁美先生長年アトピー性皮膚炎に悩んでいる患者さまは、何年も経つとそれが当たり前だと思い、治療を諦めている患者さまもいます。「アトピーの辛さは、当たり前じゃないよ」と患者さまに伝え、適切な治療法を提案し、アトピー性皮膚炎の治療に対する印象を前向きなものへと変えていくことが、私の使命だと考えています。

____新しい治療法とは、どのようなものなのでしょうか?

森㟢仁美先生近年注目を集めているのが生物学的製剤とJAK(ジャック)阻害薬です。生物学的製剤(デュピクセント)*1・生物学的製剤(ミチーガ)*2・JAK阻害薬(リンヴォック、サイバインコ、オルミエント)*3などがあります。生物学的製剤は、遺伝子組換え技術などのバイオテクノロジーを駆使して開発された薬剤です。症状の原因となる物質を直接的に抑制します。注射薬は6年前から、内服薬は2〜3年前から導入され、現在も新薬の開発が進んでいます。

____最後に、読者へのメッセージをお願いします。

森㟢仁美先生医療は日々進歩しています。アトピー性皮膚炎の治療も例外ではありません。諦めずに治療を続けることで、症状が改善することが期待できます。当院では、患者さま一人ひとりに寄り添い、さまざまな治療法を提案します。一緒に快適な生活を取り戻しましょう。

プロフィール
森㟢仁美先生
<プロフィール>
ケーズ皮膚科 美容皮膚科 天神院/医師 森㟢仁美(もりさきひとみ)

私立西南学院中学・高等学校卒業、山口大学医学部医学科卒業後、九州大学病院および北九州市内関連病院にて研修終了。長崎大学病院皮膚科での勤務を経て、ケーズ皮膚科 美容皮膚科 天神院に入職。

<資格>
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
日本医師会認定 産業医

問い合わせ:092-980-4166

治療メニュー等

取材日:2024年12月17日

*1
■薬剤名:生物学的製剤(デュピクセント®)
■薬剤の説明:デュピクセントは、生物学的製剤と呼ばれる注射です。アトピー性皮膚炎は、Th2細胞から出される伝達物質であるサイトカインのIL-4やIL-13などが受容体に結び付くことで、皮膚のバリア機能の低下や炎症、かゆみをもたらしていると考えられています。デュピクセントは、このIL-4やIL-13が受容体に結び付くのを阻害することで、アトピー性皮膚炎の炎症やかゆみを抑えることが期待できます。ただし、誰でも使用できる注射ではなく、他の治療での効果が不十分な中等症~重症の成人患者であることなどの条件があります。条件をクリアすれば、生後6ヶ月から使用できます。
■副作用:結膜炎、注射部位反応など
■費用(税込価格)
300mgペンの場合、1本あたり53,659円
(健康保険適応かつ、高額療養費制度などの医療費の助成が受けられる場合があるので、自己負担額は異なります)

*2
■薬剤名:生物学的製剤(ミチーガ®)
■薬剤の説明:アトピー性皮膚炎のかゆみにはIL-31が中心的な役割を果たすと考えられており、ミチーガはIL-31受容体をターゲットとした日本初、世界初の生物学的製剤で、かゆみ抑制効果が期待できます。 誰でも使用できる注射ではなく、他の治療で十分な効果が得られないことなどの条件があります。条件をクリアすれば6歳以上から使用できます。
■副作用:感染症、皮膚症状の悪化、注射部位反応など
■費用(税込価格)
60mgシリンジの場合、1本あたり116,426円
(健康保険適応かつ、高額療養費制度などの医療費の助成が受けられる場合があるので、自己負担額は異なります)

*3
■薬剤名:JAK阻害薬(リンヴォック®、サイバインコ®、オルミエント®)
■薬剤の説明:JAK阻害薬とは、炎症の信号を伝える経路のひとつである「JAK-STAT(ジャック・スタット)経路」をブロックすることで、炎症やかゆみを引き起こす信号が細胞に伝わらないようにし、アトピー性皮膚炎の症状に関わる複数のサイトカインの働きを抑えることで、かゆみや皮膚の炎症を抑える薬です。上記3つは内服薬で、比較的即効性が期待できます。誰でも使用できる内服薬ではなく、他の治療で十分な効果が得られないことなどの条件があります。条件をクリアすれば、オルミエントは2歳以上から、リンヴォック、サイバインコは12歳から使用できます。
■副作用:感染症、肝機能障害など
■費用(税込価格)
薬剤により異なりますが、1錠あたり2000〜7500円程度


ライタープロフィール
Ryuji Kasazaki
営業職のキャリアを15年以上積み、現在は専業ライターとして活動中。取材と執筆を主な業務とし、人物インタビュー、地域特集、店舗紹介など、多岐にわたる分野で記事を手がける。