都内を含め全国からも口コミを聞きつけて、多くの方が訪れる「樹のひかり形成外科・皮ふ科」。近鉄奈 良駅から徒歩1分、さらにJR奈良駅からも徒歩10分圏内という大変アクセスの良い場所にクリニックは位置しています。 院長の山中佑次先生は、ご自身が事故で顔を骨折したことをきっかけに、「良い形には、良い機能が宿る」をモットーに「形の医療」を提供。多くの患者さまのコンプレックスや悩みを解消しています。今回は、形成外科医として山中先生が美容医療でこだわっている点や、美容に関心のある30~40代の女性がこれから意識しておくべきことについて伺いました。
おばあちゃんに長生きしてほしくて医師の道へ
____先生が医師を目指されたきっかけを教えてください。
山中佑次先生元々、幼稚園の頃から医者になりたいと言っていました。小さい頃からおばあちゃんっ子で、「おばあちゃんに長生きしてほしい」と思っていて(笑)。その想いが一貫して変わらず、そのまま医師の道へ進みました。
____とてもステキなお孫さんだったんですね!そこから形成外科を選択した理由は何だったのでしょうか。
山中佑次先生手先を使う細かい作業が好きだったので、外科を志したいと考えていました。外科と一言で言っても、消化器外科や整形外科など色々あるのですが、形成外科を選択した一番大きなきっかけは、私が15歳の時に命を失うほどの大きな顔面骨折をしたことです。
ここでは説明しづらいほど結構ひどいケガを負ったのですが、今では、もはやそんな事故があったのかも分からないほど、顔をキレイに治して頂いたんですよね。
今でも傷は残っているのですが、やはり顔の形や歯ならびなど、機能も含めて元通りにしていただいたことは嬉しかったですね。自分自身も形成外科の分野で同じようなことが出来たらと思い ました。
____それは壮絶な経験をされたんですね。今は樹のひかり形成外科・皮ふ科を開業されていますが、開業に至った経緯を教えてください。
山中佑次先生大学病院で勤務していた時は腫瘍の切除、先天異常の方や、乳房再建など、全般的に保険診療領域の形成外科治療を経験しました。しかし、大学病院では美容医療などの自費領域の治療は行っておらず、保険診療だけの対応しかできなかったんです。
病気・外傷(マイナスな状態)をノーマルな状態に戻すことが保険診療の考え方であり、大学病院では自費診療の領域には手を出せなかったんですよね。
____病院によって、治療できる分野が限られるんですね!
山中佑次先生そうなんです。せっかく来てくださった患者さまからの「もっとこうしたい」という想いに、自費診療の領域であれば応えられるのに・・・ともどかしく思ったことが何度かありました。
また、逆に美容クリニックに勤務していた頃は、自費診療がメインで治療を選択していて、「この状態は保険診療でもできるのにな」と思うことがありました。眼瞼下垂の手術にしても、実は保険でする手術と自費でする手術は、内容は同じだったりします。
保険でできるのは重症の眼瞼下垂という条件がありますが、もし選べるとしたら、患者さまが負担の少ない保険診療を選択したいですよね。
こうした、患者さまの様々な要望に柔軟に応えられるようになりたい、と思ったのは開業にいたった1つのきっかけですね。
形成外科である強みを活かし、レーザーや外科的切除など、様々な治療法で患者さまのシミや ほくろに対応。
____クリニックには、どのような患者さまが多く来院されますでしょうか?
山中佑次先生地元の患者さまは、シミやほくろを取りたいという相談が多いです。一般的なシミ、ソバカスは*1ルビーレーザー、*2光治療(ライムライト)、*3ジェントルレースといった機械を使い分けてレーザー照射で薄くしていきます。 ほくろは炭酸ガスレーザーで処置しますが、レーザーで取り切れないものは、外科的切除をすることもあります。
鼻や目などの一度きりの手術に関しては、多くの方にご評価いただき、全国各地から来て頂いています。全員が手術をお受けになるわけではありませんが、私の意見をしっかりお伝えして、せっかく奈良まで来ていただいた方に納得してお帰りいただくよう努めています。
____シミやほくろ1つとっても多くの治療法を扱っていらっしゃいますが、使い分けはどのようにされるのでしょうか?
山中佑次先生使い分けは患者さまとも相談しながら決めていきます。患者さまが容認できるダウンタイムや費用、どれくらいの期間で治療したいのか、といったことですね。ハイリターンな効果が期待できるものは、それだけリスクもあります。
例えば一番効果的なレーザーを使った場合、一度の照射でほとんどシミを消すことができるますが、一定の確率で炎症後色素沈着が出ることがありますし、術後のケアとしてテープを貼っていただくなど、ダウンタイムを受け入れていただく必要があります。
一方で、炎症後色素沈着やテープなどのダウンタイムを避けたい方は、複数回の治療をしながら徐々に薄くしていくという治療機器を選んでいただくことになります。
眼の手術1つとっても「形」を意識して、患者さんの自信や笑顔を引き出したい
____形成外科であることで、他の診療科と違った強みは何だと思われますでしょうか?
山中佑次先生もちろん他の科でも、その専門領域において腕の立つ先生はおられますが、僕たち形成外科は「形の創造」という点ではオリジナリティが出せるかなと思いますね。
形を作るために皮膚だけでなく、脂肪、骨、軟骨、場合によっては人工物を用いることもあります。また、長期的な変化を考慮したり、安静時だけでなくダイナミックな動きの中での形を意識したりと、術後の「形」や「動き」にもこだわって施術ができるのは、形成外科の強みかもしれません。
____1針のかけ方1つで、形に大きく影響することはありますか?
山中佑次先生そうですね。「眼を大きくしてほしい!」という要望に対しても、ただ大きくなれば良いということではなくて、上まぶたのピークの位置によって力強さが出たり、やさしい感じが出たりと、全然違うように見えてしまいます。
まさに1針1針が違いを生み出す違いになるわけです。患者さんの意見を伺いつつ、今までの経験から「あなたの今の眼の形であれば、こっちの方が良いと思います」という、私なりの意見をしっかりお伝えさせていただきます。
____先生は「良い形には、良い機能が宿る」をコンセプトにされていらっしゃいます。このコンセプ トはどのような想いで生まれたのでしょうか?
山中佑次先生私はこれまで、「形」の専門家として「良い形」をサポートする活動をしてきました。たとえば、加齢によって垂れ下がったまぶたを引き上げる「眼瞼下垂症の治療」を行った患者さま。すっきりとした目を取り戻した患者さまは、表情がいきいきと輝きました。
乳がん治療によって失った乳房を、手術によって再建した患者さま。引きこもりがちだったのが、以前のようにファッションを楽しむようになりました。お友だちとの温泉旅行にも、進んで参加するようになりました。
「形」を変えることで、その方には前向きな気持ちが生まれます。まさに「形」は、人の心を動かす「機能」を持っています。日々診療するなかでその実感は、確信へと変わっていき、「良い形には、良い機能が宿る」という考えに至りました。これからも「形」の専門家として、真摯に「良い形」と「良い機能」に向き合っていきます。
10年後、20年後を想像しながら今何をするべきかを考えることが大切
____先生が日々の診療において、大切にしていることを教えてください。
山中佑次先生患者さまの想いにできるだけ寄り添い、フェアな意見をお伝えしています。来院される患者さんは、毎日鏡を見て思い悩み、ようやく勇気を出して高い敷居をまたいで来られます。施術を受けても受けなくても、気持ちよく帰って貰えるようスタッフ全員が心掛けています。世間で問題になるような「強引な勧誘」や「セールスアップ」などは、自分がされるのが苦手なので(笑)
また大きな期待を持ってこられる患者さまもおられます。そのような方には手術で実現できる限界や、それに伴うリスクを十分に説明します。こうした、「できること」「できないこと」を理解していただけることが信用に繋がると考えています。
お陰様で患者さまからもご評価いただき、先日も東京や福岡などから患者さまがいらっしゃいました。 有り難いことだと感謝しています。
____今、先生がこの記事を読まれている美容に悩む方へアドバイスがあるとしたら、どんなことがありますか?
山中佑次先生そうですね、ぜひ10年後や20年後にご自身がどうなりたいかと考え、今の行動を選択していってほしいなと思います。
____10年後、20年後ですか!正直、まだあまり自分自身が想像ができないです(笑)
山中佑次先生普通、想像できないですよね(笑)。だからこそ今自分の周りにいる先人の方を見て、ご自身に置き換えて考えていただくことが大切だと思っています。
今シミやたるみで悩んでいらっしゃる方も、きっと10年前、20年前にはそれほど気になっていなかったと思うんです。 ぜひ将来を見据えて、ご自身が30代であれば、どんな40代・50代・60代になりたいのかと考えて、今すべきことを選択していただきたいです。
シミで言うと、日常生活の中でに対策をしておくこともそうですし、3~4ヶ月に一度の光治療など軽めの治療をコツコツ積み上げることで、10年後のお肌の状態がまるっきり変ってきますよ。ぜひ今からでも小さな行動を起こしてみてください。