なつクリニック美容皮膚科・形成外科は兵庫県西宮市、阪急西宮北口駅南出口より徒歩3分の場所に位置しています。過度な治療はせず、患者さまの未来を見据えて自然に美しくなれる方法を提案しているクリニックです。2008年の開業以来、関西圏にとどまらず全国から多くの患者さまが訪れています。 院長の大原奈津恵先生に、美容医療や患者さまに対する思いについてお話を伺いました。

＿＿＿＿大原先生が、医師の道へ進まれたきっかけを教えてください。

大原奈津恵先生父が自営の仕事をしていたこともあり、小さな頃から自分で何かを切り開いていけるような仕事がしたかったんです。自分の腕一本にかかっている、専門性のある仕事に就きたいと思っていました。

当時通っていた女子校は、「女性は手に職をつけないと生きていけない」という教育方針でした。素直に従い、ゆるぎない資格として医学部受験を決めましたが、今思えば、その教育方針も理系の思考に偏っていた気がします。(笑)

＿＿＿＿その中でも、形成外科を専門に選ばれたのはなぜですか？

大原奈津恵先生最初から外科系を選びたいと思っていました。内科は、見えない部分を、データを元に治療方針を立てなければならなかったり、一つの治療法がどなたにもいつでも同じように効果が出るというわけではないことにも、もどかしさを感じていました。
「見た目にも明らかな回答が得られる」。自分の努力によって明確な結果を出せることが重要だと感じて外科を志望しました。

形成外科に進んだのは、大学6年生の時の恩師との出会いがきっかけです。当時は今のようにダイバーシティの考え方もなく、女性蔑視のような考え方が根強い時代でした。ですが、教授は無理なものは強要せず、また「女性だから」ということが形成外科医としての資質としてマイナスであることはないという、とてもクールな方でした。

それまでは、外科の中でも循環器外科か、消化器外科か、産婦人科かと悩んでいましたが、教授の考え方に感銘を受け、実際にオペを見学すると、ほとんど出血のないその華麗な手術に魅せられて、即座に形成外科に決めていましたね。

＿＿＿＿先生ご自身もとてもお綺麗です！自宅ではどんなケアをされているのですか？

大原奈津恵先生レチノールを使うのは美容外科・美容皮膚科の基本中の基本ですね。ホームケアとして、毎日肌に塗っています。そして、ビタミンC主体の化粧水や美容液は、開業してからずっと、15年は継続していますね。おそらく、その当時の方が肌はくすんでいたと思います。

＿＿＿＿先生が得意とされている施術にはどんなものがありますか？

大原奈津恵先生フィラーと糸リフト*1​​が得意です。フィラーはヒアルロン酸注入*2​​とボトックス注入*3​​が中心ですが、今はバイオスティミュレーターとしての様々な注入材もあり、それらもよく使います。

こちらの記事もおすすめ
糸リフトとはどのような美容施術？　ハイフとの違いや得られる効果

＿＿＿＿どのようなことを大切に、患者さまへ施術をご提案していらっしゃいますか？

大原奈津恵先生お顔にハンディキャップがあると、年齢を重ねていくにつれてそこが目立ってきてしまうんです。 例えば、30代で痩せ顔だったら50代になるとゴツゴツした印象になってきてしまう。20代で丸顔を気にされているような方は、20年経つと重たい部分が下がってくる。
標準から外れている部分、つまりご本人が気にしている部分が10年・20年後に顕著に顕著になって現れてきます。

気になるところを部分的に変えるのはとても簡単です。ただその場合、20年後にどうなるかを考えて施術することが重要です。

当院では、患者さまのカウンセリングは私が担当しています。補助的に看護師も入りますが、主体は私です。その人の10年・20年後に思いを馳せて、未来のことを考えながら、今できる施術をご提案をする。早い段階からやりすぎないよう、あくまでも補正をかけていくようなイメージで、長いビジョンでのご提案をしています。

実際、親子3世代にわたって来院されるご家族もいらっしゃいます。おばあさまが通われている姿を見て、娘さんであるお母さまが来られ、その施術課程と結果をご覧になり、お孫さんも来られる、というパターンが多くあります。

＿＿＿＿貴院に来られる患者さまは、どの年代の方が多くいらっしゃいますか？

大原奈津恵先生幅広い年代の方にお越しいただいていますが、リピート率が高いのは40代の方です。お子さんが少し大きくなられてご本人に投資ができ、同時にちょっと悩みも多い年代ですね。50代の方も来られます。10代、20代の方の来院はニキビやニキビ跡のお悩みが多いですが、プチ整形のご相談に、お母様と一緒に来られるということもよくあります。

昨今、さまざまな美容クリニックがあります。若い世代はSNSで情報を集め、宣伝やクーポンなどにつられて受診するようですが、全く必要のない治療をしてしまうケースも多く少し心配です。

宣伝に流されるのではなく、信頼できるクリニックの医師の意見を、アセスメント（人やものごとを客観的に評価・分析すること）として知っておいてほしいです。
自分の顔は毎日見ていますので、気になる部分が強調されて見えてしまいます。他人が「こうですよ」と伝えても、なかなか受け入れられない場合もありますが、多くの患者さまを診ているプロの医師の意見に耳を傾けていただきたいです。

＿＿＿＿クリニックの治療方針や、運営する上で大切にされていることを教えてください。

大原奈津恵先生余分な治療は提案しない、ということです。 美容医療は、施術したことを誰かに気付かれてしまったら「負け」だと思いますので、過度な治療はしないことが私自身のポリシーです。

目のクマが消え、「クマの治療されたのかな」と思われるぐらいでしたら良いんですが、「頬に何か入っている？」「この部分が大きくなりすぎている？」と気付かれてしまったら、患者さまも嫌な思いをされるでしょうし。

そうなってしまうのは、もっともっとという気持ちに対して、過剰な治療を提供してしまう場合だと思います。私は、そう見えている時点でダメだと思っています。綺麗になる、若返る、元気に見えるなど、患者さまが望んでらっしゃることを踏まえて、できるだけ自然に、最終的にハッピーに見える顔をめざすことが大切です。

誰に気付かれることもなく、「綺麗ですね」「実年齢より若いですね」「ずっと変わらず元気ですね」と、周囲からもそう思ってもらえることが欠かせません。

＿＿＿＿クリニックの今後の展望をお聞かせください。

大原奈津恵先生開院から今まで、駆け抜けてきた印象です。
患者さまと向き合う時間が短くなると早口になってしまったり、スタッフに忙しさを感じさせてしまったり…。バタバタしていると、患者さまにもお気遣いいただいて申し訳なく感じています。

完全予約制で個別の時間が取れるようにはしていますが、もう少し患者さまにくつろいでいただけるよう体制を整えていきたいです。

規模を拡大するか、場所を拡大するか、他の先生に入っていただくか。逆に、規模を縮小して、今来ていただいている患者さまと向き合える時間を長くするか。
模索中ですが、せっかく足を運んでくださった患者さまが満足できるように、また長く通っていただけるように、診療体制を整えていきたいと思っています。

＿＿＿＿美容医療を始めてみたいものの、なかなか勇気を出せない方に向けて、一言メッセージをお願いします。

大原奈津恵先生不安に思い迷うようなら、一日で決めない方が良いです。大切な一歩目は持ち帰ってもかまいません。違うクリニックで意見を聞いても良いですし、SNSで情報収集をしても良いと思います。
むしろ、高額な治療をセールストークのみで当日決めさせるようなクリニックがあれば、絶対に避けるべきです。

医師には、施術をする上で考えられるリスクを、最初に全て説明する義務があります。ネガティブなことばかり耳にすると、「この先生は施術したくないのかな」と思われるかもしれませんが、先に全てのリスクを伝えてくれる先生は誠実です。その上で選んでいただきたいと思います。
もちろん当院も、患者さまが来院した当日に、施術の決定を迫るようなことはありません。施術の方法・効果・リスクを説明をし、患者さまに選んでいただいています。

まずはご自身の目的を明確にし、カウンセリングを受けた上で、「この先生にならお願いできる」と思えるクリニックを探してみてください。