「陰に陽を、骨盤底から美しく!」をコンセプトに、男性・女性の骨盤底(泌尿器、婦人科系)の治療を専門に行う日本橋骨盤底診療所。日本橋駅直結でアクセスのしやすい当院では、人に相談しづらい骨盤底の不調を患者さまの悩みやライフスタイルに合わせて治療を行っています。今回は、所長を務める安倍弘和先生に、骨盤底治療のアプローチの仕方や患者さまとのコミュニケーションの仕方などについて詳しくお話を伺いました。
骨盤内の神経や筋肉に着目した新しいアプローチを行うクリニック
___先生のこれまでのご経歴について教えてください。
安倍弘和先生元々は総合病院に勤務し、癌をはじめとするメジャーな疾患の治療をメインとしていました。そんな中、20年ほど前に女性の腹圧性尿失筋(尿漏れ)や骨盤臓器脱と呼ばれる疾患があることを知り、骨盤底領域の治療を始めました。
___クリニック開業の経緯やきっかけについて教えてください。
安倍弘和先生当時(約20年前)は女性の腹圧性尿失筋などの疾患は世間的に病気だと広く認知されておらず、専門的に治療を行える病院やクリニックも非常に限られていました。今は治療できる施設も増えてきましたが、多くの患者さまが手術が必要のない方で、その悩みをどうにかして治してあげれないかと考えたのがクリニック開業のきっかけです。
実は泌尿器科や婦人科の治療を行う病院と、骨盤底に着目した専門クリニックでは基本的な治療の方針が異なります。
例えば膀胱炎であれば、膀胱炎の原因とされる菌を死滅させるため、病院では抗生物質を処方して治療するのが一般的です。しかし慢性的な膀胱炎の場合、抗生物質の投与ではなかなか治らないケースがあります。
そんな時に、身体の環境問題に着目し、治療後の生活も考えた「これから膀胱炎にならないような体づくり」をサポートするような新しいアプローチが必要だと思い、骨盤底領域の専門クリニックを開業しました。
人間本来の治癒能力を最大限に活かし、治療後の生活をサポート
___どんな症状や悩みを抱えて来院される患者さまが多いですか?
安倍弘和先生いくつかの病院で治療をされた後に、当クリニックに来院される方が非常に多いです。膀胱炎を何度も繰り返してしまう人や、頻尿や陰部の不快感・下腹部の痛みなど、原因がよくわからず症状が長期にわたり出てしまうような方が多く来院されます。
___先生が得意とされている施術や注力されている治療を詳しく教えてください。
安倍弘和先生一つ目は、インティマレーザー*1と呼ばれるものです。これは、膣や外陰部、尿道といった女性の陰部にレーザー光を照射することで、コラーゲン生成を活性化する治療法です。
日帰りで治療することができ、体に負担が少ないことが特徴で、腹圧性尿失禁や過活動膀胱(頻尿)・腟弛緩(性満足度・お湯もれ)といった症状に効果的です。
また、二つ目としてPRP(多血小板血漿:Platelet Rich Plasma)治療*2にも力を入れています。これは血小板が持つ自然治癒力を活かした治療方法で、人が本来持っている再生能力を利用します。
スポーツ選手の怪我の治療で用いられることで有名な治療方法ですが、このPRPを尿道に注射することによって、尿失禁の症状改善に効果を発揮します。
___治療を行う上で心がけていること、大切にしていることはなんですか?
安倍弘和先生治療で大切にしていることは、インティマレーザーもPRP治療もそうですが、人が本来持っている組織を回復させる能力です。例えば男性の前立腺癌だと、前立腺を摘出した手術の後に、腹圧性尿失禁を防ぐため人工括約筋を埋め込む治療を行います。
これらは大掛かりな手術が必要で時間やコストがかかる上に、術後の合併症などの感染リスクが生じます。一方でPRPを用いた治療であれば、患者さまの血液を採取し、遠心分離機にかけた上でPRPを注射するだけなので、時間をかけずに治療が行えます。
感染リスクも抑えることができるため、患者さまが術後に安心して普段通りの生活ができるように万全のサポートをすることができます。
患者さまの悩みやライフスタイルに寄り添った治療を
___患者さまとのコミュニケーションや接し方で大切にしていることはありますか?
安倍弘和先生基本的にどこに行っても治らないと苦しんでいる方が多く、まずは患者さまのこれまでの受診歴や症状など、話をよく聞くことを意識しています。また悩んでいる症状に対して、一つひとつ詳しく説明をさせていただいて、患者さまに納得してもらえるように心がけています。
___クリニックの特徴について教えてください
安倍弘和先生クリニックの内装を和風にしています。やはり泌尿器や婦人科系など、なかなか人に相談しづらい部分ではあるので、少しでも患者さまにリラックスしてもらえるように、和にこだわっています。また女性のドクターも多くいますので、性別問わず安心して治療を受けることができます。
___最後に、患者さまへメッセージをお願いします。
安倍弘和先生少しでも心配なことがあったら、何でもお気軽に相談してください。私たちは、もし自分の家族や大切な人が、症状で悩んでいたらどんな治療を選択するのがベストなのか、患者さまの立場になって治療方針を考えています。
専門性の高い治療ももちろんのことですが、術後の患者さまのケアやトラブル・トレーニング指導まで、一人ひとりの患者さまのライフスタイルに寄り添って、万全のサポートをさせていただきます。