インティマレーザーの名医
叶谷愛弓先生 
レディースクリニックなみなみ

JR山手線目黒駅より徒歩4分の立地にあるレディースクリニックなみなみ。院長の叶谷愛弓先生は、多様なライフステージにおける女性の不調を少しでも軽くしたいという思いから、患者さまの声に寄り添った総合的な婦人科診療を提供しています。産後の尿失禁といった女性特有のデリケートな悩みにも精通する叶谷先生に、新たな治療の選択肢である「インティマレーザー」などについて詳しくお話を伺いました。

患者さまにとって身近な医師になりたいと考え開業

____先生が医療の道を志したきっかけは何ですか?

叶谷愛弓先生中学生の時に観たテレビドラマがきっかけです。当時、シドニィ・シェルダンの小説「女医」を原作にしたドラマが放送されていて、それを観たことで医療分野に興味を持ちました。また通っていた中学が進学校で、医学部を目指す友人が多かったことも影響しています。

____産婦人科医を選ばれたのはどのような理由からでしょうか。

叶谷愛弓先生研修医の頃に接した、産婦人科の先生の働く姿が印象的だったんです。仕事もプライベートも生き生きと楽しんで、充実した人生を送っているように見えました。そんな産婦人科の女性医師の方々が私のロールモデルとなり、産婦人科医への道に進む決め手にもなりました。
産婦人科を専攻してからは、こども病院や地域の核となる総合病院、大学病院などさまざまな医療機関で十数年ほど勤務医を経験しています。

____勤務医のご経験を経て、開業しようと思われたのは何故でしょうか?

叶谷愛弓先生家族や友人の身近な悩みや相談事を聞くうちに「仕事も家事も育児も全部頑張っている女性たちは大変すぎる!」と思うようになりました。女性たちはそんな中、生理や妊娠・分娩などさまざまな体の変化にも向き合っています。何か産婦人科医としてできることはないかと考えたんですね。せめて「体の面だけでも少し楽になればちょっと生活しやすくなったり軽くなったりするのに」という思いがありました。病気とまではいかないまでも、日常の困ったことを相談でき、解決できる医師になりたいと思ったのが大きな理由です。

さまざまな世代の女性を診療するかかりつけ医として

____レディースクリニックなみなみについて詳しく教えてください。

叶谷愛弓先生当院では、思春期から閉経期まであらゆる世代の女性に向けた総合医療を提供しています。学生向けにワンコイン医療相談も受け付けているほか、オンライン診療にも積極的に取り組んでいるので、忙しくてなかなか来院できない方にもぜひご利用いただきたいです。
産婦人科だけではなく、女性泌尿器科や内科も標榜しています。女性泌尿器科を標榜することで「この症状は泌尿器科なのか婦人科なのかわからない」という患者さまも利用しやすいのではないかと思います。女性の悩みは両科にまたがることも多いため、悩みを一度に聞くことができる点は強みだと考えていますね。

____先生が注力されている治療について教えてください。

叶谷愛弓先生婦人科・泌尿器科の両科にまたがる症状を自覚される方が多くいらっしゃいます。その両方にも効果的であるインティマレーザー*1での治療には注力しています。インティマレーザーは、尿失禁や性交渉痛、腟の乾燥などが気になる方に向けた治療です。尿道や腟などにレーザーを照射することでコラーゲンの増生を促し、粘膜組織をふっくらさせることで、泌尿器や腟のトラブルを改善することが期待できます。

出産後の女性に多い尿失禁や尿もれは、実は治療の選択肢がとても少ないんです。筋肉の問題なので、薬が効く疾患ではありません。骨盤底筋と呼ばれる、骨盤内の臓器を支えるハンモック状の筋肉を鍛えることが一般的な対処です。骨盤底筋を鍛える体操をして、それでも改善しない場合は手術するしかなかったんですね。インティマレーザーは、骨盤底筋体操でも症状が改善されなかった方にとって、手術以外の選択肢になります。

また、腟や性機能のトラブルがある方にもインティマレーザーが有効ではないでしょうか。閉経によって女性ホルモンが減少すると腟の萎縮が起こります。腟の乾燥や違和感、痛みなどが起こりやすい状態になるんですね。こういった症状もレーザーを当てることで改善が期待できます。
インティマレーザーは自費治療にはなりますが、これまで治療法がなかった疾患にも対応できるという点では非常に画期的と考えます。新しい治療の選択肢が提案できることは患者さまにとってもメリットが大きいと考えます。

【インティマレーザーの詳細】

____インティマレーザーはどのような患者さまにおすすめですか?

叶谷愛弓先生腟の緩みや尿失禁を自覚される方、閉経後に腟の乾燥や違和感、繰り返す膀胱炎の自覚がある方におすすめです。とくに、産後の方にはおすすめですね。分娩出産は骨盤底筋に大きなダメージを与えます。ほとんどの女性が産後に尿失禁を経験されると思いますし、腟の緩みを自覚される方も多いです。もちろん骨盤底筋体操のみで改善する方もいらっしゃいますが、インティマレーザーと併用するとより効果が高まります。
尿失禁の症状は、時間が経過してから悪化することが多いんですね。ひどくなってから治療を受けるより、筋肉の再生が早い20〜30代に治療する方が改善しやすい傾向にあります。症状に悩まされる期間も減るので、早めに受診するメリットは大きいと思います。

また、性交痛がある方にもおすすめです。性交痛は年代問わずお悩みの方が多いのですが、こちらも治療の選択肢が少なく、これまでは潤滑ゼリーや保湿剤を使用するしかありませんでした。なので、性交痛のお悩みを根本から改善したい方にとっても大きな選択肢になると思います。

女性が背負った荷物を少しでも軽くするために

____先生が患者さまと向き合う上で、大切にされていることを教えてください。

叶谷愛弓先生「患者さまの言葉の裏にあるお悩みを読み取る」ということを意識しています。たとえば生理痛のお悩みでも、単に痛みの緩和を求めているのではなく「このタイミングで生理痛になったらどうしよう」「不妊になったらどうしよう」など、他の心配事が隠れている場合も多いんですね。痛みだけの治療では、本当の意味で患者さまの不安を解消することはできないと考えています。問診票に書かれたことだけを診察するのではなく、その背景まで読み取ることを大事にしていますね。
インティマレーザーを行う時も「なぜこの治療を受けたいと思ったのか」をしっかりお聞きしています。場合によっては、他のアプローチの方がお悩みを改善できることもありますので、気になることは相談していただけると嬉しいです。

____最後に、来院される患者さまへ向けてメッセージをお願いします。

叶谷愛弓先生男性も育児や家事に参加するようになった時代ですが、妊娠や出産を担うのはやはり女性です。出産後も育児や家事、仕事をこなしていく中で、生理や更年期など女性特有の不調に悩む方も少なくありません。誰にも相談できず、大変な思いをされている方も多くいらっしゃると思います。
そんな時は産婦人科でアドバイスを受けることで、日々の生活が楽になるかもしれません。話すだけで気持ちが軽くなったり、治療することで不調そのものを改善できたりもします。「こんなことで婦人科に行っていいのかな」と受診をためらうこともあるかと思いますが、女性の不調は婦人科疾患につながるケースも多いです。まずはお気軽にご相談いただければと思います。

私は、女性が抱える心身の負担を少しでも軽くしたいという想いでこのクリニックを作りました。医療のプロとしてしっかり診断したうえで「大丈夫ですよ」と伝えることが、患者さまの安心感につながると考えています。女性の皆さんにとって頼れる場所でありたいと思っているので、少しでも「辛いな」と感じることがあれば、一人で抱え込まずぜひご相談ください。

プロフィール
叶谷愛弓先生
レディースクリニックなみなみ/院長 叶谷愛弓(かなたに あゆみ) 東京女子医科大学を卒業後、東京大学医学部 産科婦人科学講座に入局。その後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東大病院など複数の病院にてハイリスク妊娠・分娩の管理、不妊治療、がん治療などを担当。2024年、女性に寄り添った医療を提供したいという思いから、東京都目黒区にて「レディースクリニックなみなみ」を開院。 <資格>
医学博士
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
日本産科婦人科遺伝診療学会 認定医
FMF認定超音波医
<所属学会>
日本産科婦人科学会
日本周産期新生児学会
日本女性医学会
人類遺伝学会
日本産科婦人科遺伝診療学会
問い合わせ:03-5747-9330

治療メニュー等

取材日:2025年1月15日 *1
◾️施術名:インティマレーザー
◾️施術の説明:尿道・腟・腸へのレーザー照射でコラーゲンの増生を促し、組織をふっくらさせる治療です。尿失禁や腟の乾燥感、痛みなどを緩和します。
◾️施術のリスク:
治療後、以下の副作用が一時的に生じるリスクがあります。
浮腫、痛み、表在性熱傷、出血、腟分泌物の増加、急性尿失禁
また、時間の経過とともにコラーゲンが減少し、再度レーザー治療が必要になる場合があります。
◾️費用(税込価格)
・腹圧性尿失禁:121,000円
・GSM(閉経関連尿路性器症候群):88,000円
・腟の引き締め:88,000円
※回数の目安は、腹圧性尿失禁 3~5回、GSM 3回、腟の引き締め 1~2回です。
※年齢や症状によって照射部位と出力を調整するため、一部の値段に幅があります。


ライタープロフィール
Kato Natsu
都内出版社勤務を経て、女性向けコンテンツの編集兼ライターとして活動する。現在は北海道に移住し、WEBメディアを中心に執筆中。