渋谷駅から徒歩7分のところにある宮益坂クリニック。院長を務められる青井則之先生は医師歴20数年のベテラン医師です。鼻の手術やフェイスリフトなど技術と経験を要する手術を得意とされています。青井先生に、美容医療への想いをお伺いしました。
____先生が形成外科を選ばれた理由を教えてください。
青井則之先生もともと細かい作業が好きで、細かい技術を要する医療に関わりたくて形成外科を選びました。 研修が終わって東京大学大学病院に赴任したときに教授から美容外科のチームを手伝うように指示されたのがきっかけで本格的に美容外科をやり始めました。 実際に深く診療に関わってみて、細かい作業を必要とする美容外科が自分にとてもしっくりきたのと、見た目を綺麗にすることで、患者さまが想像以上に喜んでくださったことが後押しとなり、美容外科を自分のライフワークの一つにしようと決心しました。
____先生がお得意とされている施術について教えてください。
青井則之先生最近、特に力を入れているのは鼻の手術です。 今までの鼻の手術というと「鼻が低いから高くしたい」「小鼻が広がっているから縮小したい」といった単純なご要望が多かったのですが、最近は自分の顔に合ったバランスのいい鼻に仕上げて欲しいというご要望が多くなりましたね。 理想の鼻は"忘れ鼻"といってその方の顔になじんでいるからどんな鼻だったか忘れてしまうような鼻という意味で、反対に鼻が存在感を示し過ぎると顔面全体のバランスとしては違和感があるということなんです。 そのため、一般的には鼻は主張しすぎずに、上品に顔の中心に佇んでいるのがいいんです。また、鼻は正面から見た形、斜めから見た形、真横から見た形、下から見た形がすべて違う造形物であります。さらに鼻の上1/3, 中1/3, 下1/3でも形が違うわけです。 特に、鼻の下1/3はすごく複雑で、小鼻の肉付きや鼻の穴の見え方とか、鼻先の向きであったり、鼻柱と小鼻の位置関係など、いろんなことを踏まえてその方にあった形に仕上げていくことが大切なんです。 そういったことから、鼻手術は顔面とのバランス、多方向からの美しさ、鼻自体のきれいさを考えながらの手術になるため、そこに手術のプランニングとクリエイティブな楽しさがあり、術後の患者様の喜びの大きさも感じています。
____鼻の手術をする際、先生が一番こだわっていることを教えてください。
青井則之先生どんな鼻になりたいのかをしっかり理解するようにしています。外科医が患者様の意図することを汲み取れず、曖昧なまま手術をしても患者様が満足いく仕上がりにならないと思っています。 鼻の場合は複雑な要求をされる方も多いので、まずは理想の鼻を私が理解して、その上でそれが実現できるかどうかを考えます。この2つをクリアでき、患者様とゴールを共有できたときに、初めて手術をしましょうということになります。 だから鼻のカウンセリングには特に時間を割いて、丁寧にヒアリングやシュミレーションをするようにしています。
フェイスリフトはやりたいときがやりどき
____先生のところに来られる患者さまのお悩みで多いものを教えてください。
青井則之先生4つありまして、一番多いのがフェイスリフト*1です。二番目がいまお話しした鼻ですね。三番目が顔の脂肪注入*2、四番目がまぶたの治療ですね。
____フェイスリフトはどれくらいの年代の方が受けられていますか?
青井則之先生昨年一年間のデータを整理したところ30代が1位で、40代が2位、20代が3位でした。
____30代が1位というのは意外です。先生のお考えとしていくつで受けるのが良いと思いますか?
青井則之先生いつでもいいと思いますよ。年代によって、フェイスリフトの目的も変わるんですよね。20代の人は小顔にしたい方が多いですね。 骨切りや、顔の脂肪吸引で皮膚が弛んでしまった場合は解決方法がフェイスリフトしかないので、そういったご要望が多いのも20代、30代の特徴です。 いろんな年代の方を手術してみて、フェイスリフトはご自身がやりたいと思ったときが一番やりどきだと思うようになりました。 顔のたるみが気になるようになったとき、もしくは小顔にしたいと思った時に、手術を受ける勇気があり、きちんとしたカウンセリングを経て手術を受けられた場合、その後の人生は、その時悩んでいたことが改善されるのですから、いくつのときにやった方がいいというのはないと思っています。 ちなみに人生で何回までできるのかというお問合せをよく受けますが、たるみがあれば複数回の手術が可能です。そもそも2回ぐらい手術すると皮膚は弛みにくくなります。
肌悩みに合わせて、オーダーメイドの注射を
____アラサー・アラフォー女性がエイジングケアのために行うべきケアがあれば教えてください。
青井則之先生女性の場合はやはり肌なんですよね。肌の状態がいいとそれだけで若く見えるし、ハツラツとして見えるんですよね。 ですので、レーザーやピーリングといった肌を整えるような施術をとりいれていくといいと思います。あと、ホクロやイボをとるだけでも印象が変わったりしますし、顔が明るくなったりしますよ。 幹細胞治療もおすすめです。
当クリニックでは、水光注射*3でヒアルロン酸に幹細胞培養上清液をミックスしていれていくメニューがあるのですが、幹細胞培養上清液にはサイトカインやグロスファクターが100種類以上含まれていて、肌のきめが細かくなるなどさまざまな効果をもたらしてくれるのでおすすめです。
____ミックスして打てるというのはうれしいですね!
青井則之先生当クリニックでは、ヒアルロン酸をベースに肌の状態や希望に合わせてそこにトッピングできるようにしています。 ボトックスをミックスすると毛穴が引き締まったり顔汗をかきにくくなったりもします。ビタミンCをトッピングすることもできますよ。美白効果があります。
____最後に患者さまと向き合うときに大切にされていることを教えてください。
青井則之先生先ほどお話ししたように、カウンセリングの中でどうなりたいのかを汲み取るようにしています。全ての手術においてカウンセリングを大切にしていますが、やっぱりお鼻はとくに大切にしていますね。 また、術後の過程をわかりやすくお伝えしたいなと思って、写真を撮るときの設備もスタジオのようにするなど撮影にはこだわっています。患者様は往々にして手術前の状態を忘れてしまうので、しっかりと記録して、どのように変化したのかを後で見ることができるようにしています。