京都市営地下鉄東西線・烏丸線「烏丸御池駅」より徒歩1分に所在するJóia Clinic Kyoto(ジョイアクリニック京都)院長の林寛子先生はクリエイティブな目線で患者さまのお悩みに寄り添いながら顔全体のバランスも考慮しつつデザインを決めるのがお得意です。また学術的な論文を世界で1番に発表するなど研究熱心な一面や輝かしい経歴を多く持つ先生。そんな魅力満載の林先生に眉毛下皮膚切除のお話や患者さまとの向き合い方について詳しく伺いました。
美容外科医は”アーティスト”
____林先生が美容外科医を目指したきっかけを教えてください。
林寛子先生元々美大志望でクリエイティブなことが好きで手先も器用だったので、機能だけでなく見た目も再建する形成外科にクリエイティブな魅力を感じて形成外科の道に進みました。
その延長線上に美容外科があって、より繊細でアーティスティックな感覚だったりセンスが必要になってくるのでその点に大きな魅力を感じてこの道に進みました。見た目を改善することで心も前向きになれます。
その意味で美容外科は”心療外科”。今では天職だと思っています。
世界初の学術的論文を発表
____先生がご自身を「〇〇の名医」というとしたら何の名医だと思われますか?
林寛子先生眉毛下皮膚切除 *1でしょうか。今では多くのクリニックで行われるスタンダードな手術になりましたが、実はこの手術の歴史は私の論文から始まりました。 2003年に眉毛下皮膚切除術の論文を発表してそれが世界では初だったんです。ただ最初は認知されるまで5年〜10年かかったんですよ。眉下を切除するというアイディアを受け入れてもらえるまでにずいぶん年月がかかりましたね。
____本当に凄いです!ちなみに眉毛下皮膚切除術はどのような施術ですか?
林寛子先生瞼の老化には①皮膚の老化と②筋肉の老化の二種類があるんです。眉毛下皮膚切除術は①皮膚の老化のための術式です。つまり瞼の皮膚が弛んでまつ毛にかぶさってくるようなケースに良い適応になります。手術としては眉毛の下のラインの皮膚を切除して上に引き上げるイメージですね。 ②の筋肉の老化は上眼瞼挙筋という瞼を開ける筋肉の老化で、いわゆる「眼瞼下垂症」のことです。筋肉が弱っているので筋肉自体にアプローチをする眼瞼下垂症手術の適応になります。①と②で術式は全く異なりますので、しっかりと見極めて適切な術式選択をすることが重要なんです。
___なるほど。最近ではSNSがきっかけで20代のお若い方も施術を受けていますよね?
林寛子先生そうですね。皮膚を引き上げて見かけの二重幅が広がりパッチリするのを目的に行われているようで「眉リフト」などと言い方をキャッチーにして宣伝されていてちょっとびっくりしています。お若い世代の方が増えている様です。 少量の皮膚を取るのなら良い方法なのですが、取りすぎると瞼が閉じられなくなって突っ張ったり、反対に眉毛が下がってしまったりというトラブルも多くなってきました。皮膚の余裕を適度に残すセンスとモラルを守っていただきたいですね。
____先生が眉毛下皮膚切除の手術をされる際のこだわりはありますか?
林寛子先生20年以上の豊富な経験と知識で美しい仕上がりと短いダウンタイムにこだわっています。瞼のどの位置でどれくらいの皮膚が余っているのか、よく見極めて繊細なデザインを慎重に行い、歪みのない自然な仕上がりにこだわってきました。クリエイティブ魂が燃えるところですね(笑)。シンプルな術式のように見えて意外に奥が深い眉毛下皮膚切除術です。デザイン力に加え皮膚の切開と縫合もダウンタイムや傷あとの完成度に影響します。1週間後の抜糸時には腫れは8割引いており、2週間以上腫れることはまずありません。
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患者さまが幸せになれるかが重要
____林先生が患者さまと向き合う上で心がけていることはありますか?
林寛子先生最初に患者さんがなりたい具体的なイメージをしっかりとヒアリングすることから始めます。その上で私たち美容外科医は”お顔の全体”のバランスを見る視点が必要です。 例えば「鼻を小さくしたい」「目を大きく見せたい」というご希望の患者さまがいらした場合、鼻翼を縮小することでかえってお顔が大きく見えてしまう場合もあります。目を大きくすることで鼻の形と不釣り合いになることも。極端に流行りの顔にするのも私は少し違うのではないかと思っています。患者さまと私の目指すイメージ(幸せのゴール地点)が一致するまでお話をさせていただく時間を大切にしていますね。
____なるほど。患者さまが思う理想の顔と手術後のイメージをすり合わせて一緒に検討してくださるんですね!
林寛子先生そうですね。患者さまがなりたい幸せのゴールを一緒に考えて良いと思う施術は進めますし、そこを手術してしまうとこのようになるけどどうかな?と思うことはしっかりと伝えます。 やはりやりすぎも良くないですし、一部分だけを見てしまうと全体のバランスが崩れてしまって次はここもやりたい。とエスカレートしてしまうとそれが本当にやりたかったことなのか見失ってしまうかもしれませんね。
”女性は女性である限り美しい生き物である”
___先生にとって美しさとは何だと思いますか?
林寛子先生’若く見えることだけが美しさのゴールではない’と思うんです。女性は年齢に関わらず女性である限りそもそも美しいものだと思うんです。その上で年齢を重ねるとその歴史が内面的な美しさとなり、佇まいの美しさになります。それでも老化によってどうしても崩れてしまう見た目を少し昔の雰囲気に戻して差し上げることで、また前向きに自分らしく人生を楽しんで頂けるようになる、その笑顔を見られることが美容外科医として最も幸せな瞬間です。
人生100年時代、精神的な自己肯定感を高めるために美容医療をうまく取り入れて欲しいと思いますし、何歳になっても自分らしい美しさは必ずあるので自信を持って生きてほしいなと思うんです。
今後も美容外科医として胸を張って人生を謳歌する美しく若々しい中高年を増やしていきたいと思っています。