大阪府堺市、三国ヶ丘駅から徒歩7分の場所にある「森口クリニック Well-Aging」。美容皮膚科の統括医師を務める丹美祐(たんみゆ)先生は、歯科医師として医療のキャリアをスタートさせた後、より広い視野で患者さまの全身に向き合いたいと一念発起し、医学部へ再入学を果たした異色の経歴を持つドクターです。大学病院の内科や美容クリニックで研鑽を重ねた丹先生は、患者さまの日常に深く寄り添う診察を大切にされています。医師を志した理由や、赤み・血管拡張治療への並々ならぬこだわり、そして悩みを抱える患者さまへかける温かい想いについてお話を伺いました。
「目の前の悩みに応えられないもどかしさを越えて」——歯科医師から医学の道へ

____先生が医師を目指したきっかけについて教えていただけますか?
丹美祐先生私はもともと歯科医師として医療現場に立っていました。歯科の治療に携わる中で、患者さまの全身状態や様々な体の悩みに直面する機会が多かったのです。しかし当時の自分には知識が及ばず、十分に対応できない場面に何度も遭遇しました。そのたびにもどかしさを痛感したのです。もっと広く医学を学び、全身を診られるようになりたいという想いが日増しに強くなりました。悩み抜いた末に一念発起し、医学部を再受験して医師の道を歩み始めることを決意したのです。
____医師免許を取得された後は、どのような診療科に進んだのでしょうか?
丹美祐先生口の中という特定の分野に特化していた経験があったからこそ、まずは身体全体を広く診る力を養いたいと考えました。そこで最初に選んだのが内科の道です。ただ、学生時代から『標準皮膚科学』の専門書を愛読するほど皮膚科への興味も強く抱いていました。内科で数年間知識を深めた後、出産を経験したことが大きな転機となります。産後は体形や肌質が大きく変化し、人前に立つことすら躊躇してしまうほど落ち込みました。そんな私を救ってくれたのが美容医療だったのです。肌が綺麗になり前向きな自分を取り戻せた感動から、皮膚科と美容が合わさった美容皮膚科の領域で患者さまを元気にしたいと強く願うようになりました。
____森口クリニック Well-Agingに入職された経緯をお聞かせください。
丹美祐先生複数の美容クリニックで経験を積んでいた際、タイミングよく理事長から声をかけていただきました。内科を展開している医療法人で新棟を立ち上げるにあたり、ワンフロアで美容皮膚科を新設したいというお話だったのです。当院は一般内科とは動線を完全に分け、落ち着いた空間で少人数ずつ丁寧にご案内できる環境を整えています。他の方と顔を合わせにくく、じっくりご自身のお肌に向き合える場所だからこそ、深く重いお悩みにも丁寧に応えられると実感しています。
根本原因を追究するトータルアプローチ——赤み治療は生活習慣の見直しから

____クリニックで特に注力されている治療について教えてください。
丹美祐先生私は赤みや血管拡張の治療に最も力を注いでいます。赤みに悩む患者さまの年代は20代から60代以上まで非常に幅広いですね。ニキビ跡の赤みが消えない若い世代から、長年原因不明の赤みや痒みに悩まされてきた年配の方まで多岐にわたります。当院では単にレーザーを照射するだけの治療は行いません。顕微鏡検査を用いて赤みの原因となる存在の有無を確認し、必要な場合はまずその駆除から始めます。
____実際の治療はどのようなプロセスで進められるのでしょうか?
丹美祐先生まずは肌診断機での撮影を行い、必要に応じて顕微鏡での詳細な検査を実施します。原因を特定した上で、お薬の処方やスキンケアの指導を行いますね。赤み治療において重要なのは引き算のケアです。普段の洗顔方法や使用しているスキンケア用品の数、さらには寒暖差のある職場環境や飲酒歴まで、日常生活を細かく伺います。肌のバリア機能が壊れた状態で光治療などを施しても、かえってダメージを与えてしまい逆効果になりかねません。まずは内服薬や外用薬、生活習慣の改善によって肌の土台を整えることが先決です。
____照射治療はどのようなタイミングで行うのですか?
丹美祐先生肌の土台がしっかりと整い、赤みが落ち着いてきた最後の段階でノーリスIPLなどの光治療を提案します。多くの患者さまはすぐに機械での治療を希望されますが、なぜ今照射を行うべきではないのか、段階を踏む理由を丁寧にご説明します。適切な順番を共有することで、患者さまも納得して日々のスキンケアや内服に取り組んでくださいますね。二人三脚で焦らず丁寧にお肌を育てることこそが、根本的な改善への一番の近道なのです。
一人ひとりの日常に目を向け、患者さまと共に歩む診療

____先生が知識を増やしていく上で普段から行っていることがあれば教えてください。
丹美祐先生学会やウェブセミナーへの参加はもちろん、カスタマイズ治療研究会などで最新の知見を得るよう努めています。また、赤み治療において個人的に深く尊敬している師匠のような先生のもとへ見学へ伺っています。現場で生じた疑問を直接ぶつけ、指導をいただくことで、常に診療の質を高められるよう研鑽を重ねていますね。
____診察を行う上で、先生が最も大切にされている考えをお聞かせください。
丹美祐先生お肌の表面だけを見るのではなく、その方の日常生活全体にしっかりと目を向けることです。赤みを隠そうとするあまり、厚いメイクや強いクレンジングで肌を傷つけてしまっているケースは少なくありません。どのような生活を送ってその肌状態に至ったのかを紐解き、クレンジングの力加減や洗顔時のぬるま湯の温度に至るまで、細やかに寄り添う姿勢を大切にしています。
____最後に、お肌の赤みに悩んでいる読者へメッセージをお願いいたします。
丹美祐先生色々な治療を試してもなかなか改善しなかった赤みでお困りの方は、ぜひ一度ご相談にいらしてください。赤みの原因は一人ひとり異なり、正しく状態を評価して順序立てたアプローチを行えばお肌は変わっていきます。患者さまの日常に寄り添いながら、一緒に美しい素肌を目指して歩んでいきたいと思っています。



